先輩の距離が近過ぎる。【五条悟】 (ページ40)

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『...五条先輩は里穂の事が好きなんですか？』

「どうやら俺は里穂が好きだと勘違いする馬鹿に説明してやる。

彼奴は俺を【抹殺】する理由で呪術高専に入学して俺に距離を寄せてる。」

『すみません言葉の意味が理解出来ないのですが』

「だから彼奴は俺を抹殺する為に俺に近付いてんのって話。

五条悟の素晴らしき六眼の力舐め過ぎんなよ？俺の六眼無敵だから。

彼奴から凶悪な呪力を感じたんだよなあ。

彼奴の目的を探るために、俺も彼奴を【利用】した。

最近俺と里穂の距離が近いのもそれが理由ってわけよ。」

『今更そんな言い訳聞きたくないんですけど。』

「確かに今更だと言い訳に感じるかもだけど本当なんだよ。

お前に距離置こうと言われた時はマジで落ち込むかと思ったけど、

お前が被害に遭うのだけは避けたいから言う通りにした。

あの転校生、俺の演技に見事嵌ってくれたから安心したわ。

そろそろ本性を顕にする機会が訪れる。」

『じゃ、じゃあ昨日教室でキスしてたのは！？それは流石に言い訳なんか..』

「あれは何か目元に睫毛付いてたから取って貰っただけ。

あれれれ、まさかそれをキスしてると勘違いし...」

次の瞬間、私の右拳は五条先輩を殴っていた。

先輩相手に右拳が出るなんて最悪過ぎる。多分明日には退学処分だな。

「なんで殴るんだよっ！？いたたた、いたっ！」

『お陰様で私は今大恥かいてます。

これも全部先輩の所為だ、代償として先輩の心臓捧げてください』

「恥かかせた代償大きすぎない？俺まだ10代よ？」

その後、補助監督が運転する送迎車がやってきた。

どうやら五条先輩と里穂の事は全部私の勘違いだったらしい。

だが1番の問題は、里穂が五条先輩を殺そうとしていること。

『...先輩の事は私が守るので安心してくださいね。』

「ばーか、お前が俺を守るんじゃなくて俺がお前を守るんだよ」