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翌朝、制服に着替えて部屋を出ると里穂と五条先輩が居た。
里穂は私の姿を確認するなり"Aおはよ！"と笑顔で挨拶。
何か二人の距離感が縮まってる様な気がするのは気の所為かな...
五条先輩は相変わらず距離感バグってるから私に抱き着いてくる。
「相変わらずお前寝起き不機嫌だなあ〜？俺の顔見て元気出せよ」
『朝から抱き着かないで下さい離れろ邪魔。』
お邪魔虫の相手をする途中、ふと里穂が視界に入った。
まるで邪魔者を睨み付ける様な目線を私に向けていた里穂。
私は思わず瞬時に五条先輩を押し退けて、その場から離れた。
あの里穂の表情、明らかに私が【邪魔】だと思ってる。
『夏油先輩！家入先輩！おはようございます！
...夏油先輩、家入先輩、私邪魔者だと思われてるかもです』
「ほらね硝子、私の言葉通りだったでしょ？
あの転校生はAを邪魔者扱いしてる筈だって」
「あの転校生さっき五条の部屋の前で待ち伏せしてたもんね。」
『だから里穂、五条先輩と居たんだ...』
その後、五条先輩に話し掛けようにも隣には里穂が居る。
邪魔をするのは申し訳無いから出来るだけ話し掛けない様にはした。
だから七海や灰原、夏油先輩や家入先輩と話をしていた。
果たして五条先輩は里穂の事をどう思ってるのか。
結局五条先輩に話し掛ける事が出来ないまま、放課後を迎えた。
偶然にも廊下で五条先輩と遭遇し、隣に里穂は居なかった。
奇跡的にも隣に里穂が居ないのは嬉しい筈なのに...何だかなぁ。
『あれれ、隣に里穂居ないとか珍しい事もあるんですね。
最近二人の距離感縮まって良い雰囲気じゃないですか〜〜！』
「距離感もクソもあるかよ。
彼奴の所為で結局放課後まであんまお前と話す機会無かったし。」
『彼女は純粋で良い子なんで許してあげてくださいな。
...あら、噂をすれば可愛い後輩の里穂が来ちゃいましたね。
じゃあ私は邪魔になっちゃうので失礼します。』
「は？え、ちょ、..！」
「五条先輩見つけましたあ〜！先輩今から暇ですか？
駅前に新たな喫茶店がオープンしたみたいなんで行きましょ！」
ほら、やっぱり私邪魔者だったじゃん。
たかがお試し期間で付き合っただけなのに、私は何を本気にしてるのか。
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作者名：鰻饅頭 x他4人 | 作成日時：2023年10月7日 22時
