距離11 ページ11
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現在俺は、好きな後輩に距離を置かれているような気がする。
多分あの出来事が原因なんだろうけど流石に俺を避けてるみたいで無理。
彼奴に避けられている事の悲しさが極限まで来た挙句、心が傷付いた。
放課後、俺は何故か硝子の部屋にお邪魔していた。
硝子なら彼奴と仲良いから何故避けてるのか理由が分かるはず。
話を聞く限り彼奴は、硝子や傑、七海や灰原とは普通に話すらしい。
「Aが五条を避ける原因なんて知る訳無いじゃん。
何故自分の事を避けるのか気になるなら、五条が直接聞きに行けば?」
「現段階で避けられてるのに俺が直接聞きに行くとか無理。
硝子、お前は俺の大事な同級生。だからこそお前に頼みたいんだよ。
避ける理由を無事聞けたら煙草ワンカートン贈呈します!」
「今からAに理由聞いてくるから待ってて。」
硝子が理由を聞きに部屋から出た後、俺は呑気にベッドに寝転がった。
Aが本気で俺の事を避けてるなら俺も距離を取る作戦に入る。
でも数週間彼奴と何も喋らないというのは流石に耐えられない物がある。
硝子達や七海も灰原には話し掛ける癖に、俺には話し掛けない根性が凄い。
「でも俺にだけ話し掛けないのは流石に酷過ぎるじゃん..」
「Aの部屋行ったら夏油と一緒に居たんだけど何事?」
「彼奴は俺よりも傑の方がいいってか」
「取り敢えず残念としか言えないから部屋帰れ」
「部屋に帰りたくない孤独で死にそう」
数秒後、俺は硝子に無理矢理部屋から追い出された。優しくない。
何で俺だけが惨めな思いをしないといけなんだよおおおお!!
「確かに俺が悪いけど何も避けるけとないじゃん何だよ彼奴」
「呑気に地面転がって何も悩み事が無さそうで羨ましいですね」
「...七海、お前は俺の事嫌いになるなよ」
「そう言えば夏油さんに用事があって来たのですが部屋に居なくて、」
「傑ならAの部屋に居るって硝子言ってた」
何時も以上元気が無い俺に七海から、イチゴ味の飴を渡された。
「寮母さんから飴を貰ったので良かったらどうぞ」
「もう俺お前と結婚するわ」
「気持ち悪いので遠慮させて頂きます」
「冗談に決まってんだろ」
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作者名:鰻饅頭 x他4人 | 作成日時:2023年10月7日 22時