君のいない季節____Koji.M (ページ14)

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キスの時、私が制した言葉は

その一週間後に唐突にやってきたよね

「好き」

その一言を嬉しい気持ちだけで聞けたら

どんなに幸せだっただろう

私の体がこんなのじゃなかったら

君が笑顔で言えるような言葉のはずだった

ごめんね、康二くん

本当は、伝える方も、伝えられた方も幸せになれる言葉なのに

笑顔で言わせてあげられなくて

そんなに辛そうに言わせてしまって

ごめんね

それでも…それでもやっぱり

好きな人からのその言葉は

この世のどんな言葉よりもキラキラ響いた

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「好き」と言われてしまったのだったら

もう私だって腹をくくろう

一度は、その言葉を言われてしまったら

本当に引き返せなくなってしまう気がして

私が避けてしまった

でも、元には戻れないのなんて

とっくのとうからそうじゃないか

あの日、病院で再会した時から

…いや、桜の場所で出会った最初から

私たちの運命の歯車は回っていた

そうでしょう？

ちゃんと、この自分の中にある「好き」という想いに向き合いたい

…向き合わなければいけない

君からの想いにも、向き合わなければ失礼だ

苦しさから放たれた君の言葉が

私を覚悟させてくれたんだ