天使の実家 ページ1
.
「よしっ…！」
いつも以上に気を遣って身なりを整え
「Aちゃんの運転姿が間近で見れる特等席〜」
私と違って余裕そうな天使を助手席に乗せ
「あ、そこ右ね！」
天使の指示のままに車を走らせて着いた場所は
.
「到着〜ここが俺の家です！」
「うわぁ…なにこの圧倒的スケール…」
自動で門が開き、そこからもまだ車を走らせるような
見たこともない大豪邸だった
「リアル山田太郎物語の櫻井くん家じゃん…」
「なぁに、その話。ドラマ？」
唐突にくるジェネレーションギャップと
広すぎる私有地に怖さを感じながら運転し続けていると
「こんなすごいとこなのに本当なんでうち来たの…？」
思わず聞きたくなってしまう
「んー、お姉さん家の方が匂いが好き。落ち着く」
「まあ確かに…落ち着くかって言われたらそうね…」
ここが家だったら毎日気が休まらない気もするなと
少し納得しながら車を走らせる
.
そんなこんなでどうにか一番大きな建物に辿り着き
車を停め、大きなドアの前に立つ
「ふぅ…緊張してきた」
「ははっ、お姉さん元からしてたじゃん」
「うるさいなぁ」
そんな会話をしていると
ギギ…と扉が動き出す
「え、これも自動…？心の準備まだだよ…？」
「いや、これは使用人さんたちが開けてるやつ」
扉が開いたそこには
「おかえりなさいませ！！」
「ひぃ…！」
「あ、ただいま〜」
想像以上の壮観な景色が広がっていた
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作者名：ゆきみだいふく。 | 作成日時：2020年9月21日 16時
