【原神】痛みの天使忘れた風鈴に (ページ6)

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優しい風ページ6

浮いているボールの下に、床に

沢山人がしんでいる

『ふえ』

涙が溢れてくる

怖くて、悲しい

泣いて動けなくなりそうだった。視界がチカチカした

でも私は、ここから出なきゃいけない

傷だらけで、捨てられた人

目を瞑って走った

たくさんの人を見ないように、一生懸命走った

同じような人だ。

よく見えない

見ないようにした

『いたっ』

目を瞑って走っていると、壁にぶつかった。
すぐ横にまた先へ進む道がある

その道へ身体を出すと、上に向かってまた階段

でも光が見えて

優しい風がほを撫でた

外だ

階段を上がって、光の方へ向かう。

木の板のようなもので塞がれていたけど、隙間から出れそうだった

隙間に身体を通して、外へ出る

『わ...』

見えあげると、私が見ていた世界とは全く違うものだった

おおきな木が並んで、私を上から見ていた
空も、地面も、果てしなく広がってて

部屋の中で憧れていた世界だ。

足を地面につけると、少しひんやりして土の感触が伝わってくる。

ここから...離れないと

あの人たちが出てきて見つかったら、困るからと思い足を進める

生き物の声がする。

全てがキラキラしているように見えた。

ふと、緑色に輝くちょうちょが顔の横を通っていく。
ちょうちょに惹かれて、羽ばたく羽を見ながら足を進める

『いたっ!』

ばしん、と音を立てて地面に身体を打つ

足を木に引っ掛けて身体を倒した

腕に力を入れて、立ち上がろうとすると後ろから大きな音を立てて木が倒れた

振り向くと、そこには人間では無い、大きな化け物がいた

ガタイがよく人間離れした皮膚、角が生え、顔に仮面をつけていた
あの大きな男の人ちは違う仮面

『ひぁ』

刃物を持って、私を見ていた

『だっ、だれか!たすけてっ』

起き上がって必死に走って逃げる
道を外れて草むらの中に飛び込んで、静かに隠れる

『(こわいっ、こわいよ...)』

手を握って、お父さん、助けてと繰り返す

目を瞑って震えていると、急に女の人の声が聞こえた

はっと目を開けるとその人は剣をふるってあの大きな化け物を倒していた

斬られた化け物は膝をついて、チリのようになって消えてしまった...

「よしっ...これで敵は倒したな...さっきこの辺にいたよな?おーい!もう大丈夫だぞー!!」

剣を振るった女の人の周りに浮いている小さな人が、そう声を上げていた

ゆっくり、草むらからでる...