文句は眼鏡をとってから (ページ28)

今日:5 hit、昨日:5 hit、合計:60,519 hit

２８ページ28

.

＿＿＿紗凪side

「眠い…どいて。」

目を擦っている流星に…

「邪魔やわぁ。」

なんて生徒を睨んでいる望。

「邪魔。」

冷たく低い優太の声が生徒と生徒の間を通る。

「…迷惑だと思わないの？」

玄樹の毒が飛んだ後、最高の噛みつきを見せる。

「邪魔って言ってんねんけど。」

獲物のごとく

睨みつけられた生徒達は飛んで逃げた。

「あは、ちょっとやりすぎた。」

なんて呑気に笑う紫耀を見て

さすが６人だなって思う。

私もこの６人をちゃんと応援しなくちゃ。

「…さぁ！試合は明日！」

ボードを強く叩いて宣言をする望。

分かってる事を言われても。

どうやら今日は最後の確認をするらしい。

…って事は３対３かな。

外でタオルとお茶の準備をしていると

部室からユニフォームを着た６人が出てくる。

相変わらず二階席は埋まっている。

昨日あんなにメンタルやられたはずなのに

まだ来るかな？w

「最終セット！３分間！」

最近、望のキャプテンとしての感じが

良くなってきてチームの団結力も

バスケ部として前よりもっと良くなった。

友達としては最強だったかもしれないけど

バスケ部としてはまだ

もうちょっと足りなかったところが

足された感じ。

これなら桜坂にも勝てるかも！

そんな希望を抱いた日だった。