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___紗凪side



「…やるしかない。」


奥のベッドの方にいた望が ポツリと呟いた。


「やるって…桜坂に勝つん?」


廉が 疑うような目で見ると


ゆっくり頷いた 望。




「じゃあ、練習しないといけないんじゃ?」


優太が眉を上げて聞くと


望は 満面の笑みでこう答えた。


「もうこうなったら やるしかないって!」


その声を合図に 部室にいた全員が声を上げる。


「「おう!!」」




と、それから3日。


毎日 バテバテになるくらい走り回って


頭を使いまくって 強くなろうと 必死な様子。


その姿がかっこよくて。


こんな真剣で 真面目で まっすぐな姿を


見たことがない私は


その様子に 引き込まれてしまった。


「オールコートで走るぞ!」


「「はい!」」


望の指摘の声が 体育館に響き渡る。


この3日で 彼らのファンが一気に増えたらしい。


二階から 黄色い歓声が絶えない。


まぁ…部活終わったら キャラに戻るから


謎のイケメン集団扱い されてるけどね。




「お疲れ様。」


休憩時間に入ると タオルを渡してあげる。


みんな、自分の 練習レベルに


納得が いってないみたいで


気難しそうな顔をしている。


「…ねぇ…みんな。」


そう声をかけると 6人がこちらを向く。


「今、バスケしてて楽しい?」


なんて 聞いて見ると 驚いた顔をした6人。


「どうせなら楽しんだ方がいいよ。

じゃないと好きなものも…嫌いになっちゃうよ?」


カップに お茶を入れて渡すと


そういって 微笑んであげる。


「うん、そうやな。」


私の言葉に賛成した廉が


他の5人のテンションをあげるように声を出した。

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作者名:カルデラ | 作成日時:2017年12月11日 14時

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