episode 46 ページ47
Aside
順調に発表は進み、今はアンダーガールズの発表が行われてる。
まだ、私の名前は呼ばれていない。
「第28位……HKT48……チームH。」
…!
「…矢吹–奈子!!」
…奈子さん、おめでとうございます!
ーーーーーーーーーーーーーーー
アンダーガールズの発表が終わっても、私の名前は呼ばれなかった。
私の頭がまだ混乱する中、選抜メンバーの発表へと移った。
「…第15位。 …HKT48チームH…。」
観客席から様々な歓声が巻き起こる。
ーーー次の瞬間、奇跡は起こる。
ーーー 「A–A!!!」
大歓声を浴びつつ、後ろから「おめでとう!!」と大好きなあの人に抱きつかれる。
大好きな人の匂いに包まれた後、確かな足取りでステージへと向かう。
「博多が生んだ奇跡のアイドル。小さいけれど確かな存在感を発揮する博多のエース。その輝きと飛躍は留まることを知りません。スーパーアイドルAA、昨年の75位から驚異のジャンプアップです。」
そんなアナウンスが聞こえる。
司会「Aちゃん、選抜メンバーだよ。今日まで色々感じるものがあったでしょう。さぁ、ここで今の気持ちを全部話してごらん。」
A「はい。投票して下さった皆さん、本当にありがとうございます。この1年、沢山の経験をさせて頂いて多くの事を学ばせて頂きました。毎日が充実していて夢のような日々でした。」
ステージを見渡すと一面に広がるピンクのサイリウム。
その幸せを噛みしめる。
A「でもその中で、私は皆さんの期待に応えられているか。ずっと不安でもありました。だから今日、このような結果を頂けた事は自信になりましたし、皆さんに恩返し出来たのかなって思います。」
そう言い、真っ直ぐ前を見据える。
会場から聞こえる祝福の声が、これが現実だと物語っている。
A「ここまで一緒に戦って下さったファンの皆さん、本当にありがとうございます。私のアイドル人生はまだまだ続きます。これからも一生懸命頑張るので一緒に歩んでくれたら嬉しいです。みんな大好きです。ありがとう!」
会場が黄色い歓声に包まれた所で、私のスピーチは終わった。
司会「Aちゃんの想いがギュッと詰まってるね。Aちゃんが愛されるのは、そういう素直で優しい所にあるんだろうね。本当におめでとう。」
最後にもう一度見たピンク色の世界は、言葉で言い表せないくらい美しかった。
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美紀 - 乃木坂ちゃん大好きです最高です (2019年1月15日 11時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しろりんご。 | 作成日時:2018年1月11日 18時