episode 34 ページ35
34話
指原side
秋元先生から突然告げられた、Aの留学。
それはAが東京の学校に受かったときから考えていたようで、デビュー1周年をメドにしているらしい。
そんな衝撃の事実を告げられてからの対談は、心ここに在らずで何を話したか、あまり覚えていない。
嫌なことは嫌といえる私だったが、こればっかりは何も言えなかった。
「対談が終わったらAにも聞いてみるが、前向きに考えてみてくれ。」
そう言われて反論出来なかったのは、あまりにも動揺していたから?
薄々、AはHKT48に留まらずどんどん遠くへ飛んでいくって気づいていたから?
それとも、、
秋元先生の提案が妙に納得のいくものだったから?
きっと、全部だろう。
Aはどう思うだろう。
今日の仕事が終わったら、2人で話そう。
そう決めた。
ーーーーーーーーーーーー
Aside
対談が終わった後、秋元先生から呼ばれた。
最初は1週間後に迫った私の初めての生誕祭の事かと思ったけど、どうやら違うみたい。
秋元先生は、私にさっき指原にも話したが…と前置きした上で告げた。
ーーー乃木坂46に留学しないか?
一瞬、私の前から世界が消えた。
音が消え、色が消え、温度が消え、思考が消えた。
けど、少しの沈黙の後、私から発せられた声は自分が思っていたよりもしっかりしていた。
A「留学ってどういうものですか?兼任とは違うんですか?」
秋元「まだ細かくは決めてない。でも、乃木坂46とHKT48の活動を両立するという事だ。兼任とは少し違う。兼任のように、ハードなものではないよ。きっと新しい自分を見つけられる。前向きに考えてみてくれ。」
A「分かりました。結論はいつまでですか?」
秋元「高橋の卒業コンサートで発表したいと考えてる。」
A「あと、1週間弱ですね。分かりました、前向きに検討します。あの、このこと、他のメンバーは?」
秋元「HKTでは指原しか知らないよ。もし留学するにしても、活動はデビュー1周年からと考えてる。乃木坂の桜井にも伝えた。今度会ってみるといいよ。」
そう伝え、部屋を出て行った秋元先生。
まだ、事態を飲み込めていない。
でも不思議とショックではなかった。
ーーー「新しい自分を見つけられる」
この言葉が妙に引っかかっていた。
もしかすると、私の決意は、
この時にすでに決まっていたのかもしれない。
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美紀 - 乃木坂ちゃん大好きです最高です (2019年1月15日 11時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しろりんご。 | 作成日時:2018年1月11日 18時