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episode 10 ページ11

指原side

今日のライブのアンコール前に、HKT48のシングルの選抜発表があった。

そこで、Aが選抜に選ばれた。


ステージ上でちらっと顔を見れば、その大きな瞳の奥が一瞬だけ不安で揺れた。

でも、それは一瞬で次の瞬間にはみんなが求めるアイドル「AA」に戻っていた。



ライブ終了後、スタッフさんと少し話をしてから楽屋へ戻るとAがメンバーに祝福されてた。

Aは驚きが隠せていなかったけど、照れたように「ありがとう」と返してた。



ある程度メンバーが散ってから、Aに声をかけようと肩を叩くとAが抱きついてきた。


ここまで活動してきて分かったこと。

Aは、とにかく何でもできる。

求められた事は完璧にこなす。

緊張やプレッシャーを笑顔で器用に跳ね除ける強さを持ってる。

どんなに注目されても、優しさと謙虚さを忘れない



だから、忘れかけてた。







ーーAがまだ小学生だって事を。



Aが抱きついてくるなんて、初めてだ。

A「さしこちゃん…。私…、私…。まだ驚いてて、飲み込めてないの。。すごく有り難いことだって思うし、頑張ろうって思ってる。…けど、ちょっと不安…」


私のお腹に顔をうずめてるから表情は分からないけど、その声にいつもの凛とした張りはなかった。


指原「うん、そうだよね…。不安だよね。でも、選抜メンバーみんなAの事ちゃんとサポートする。だから、ゆっくり受け入れていこう。何かあったら周りを頼ればいいんだから。」


そう言うと、Aはゆっくり顔を上げた。


瞳は潤んでいたけど、それは決して溢れなかった。


そして、また泣き笑いの表情で言うんだ。


「ありがとう。」って。


その時の瞳は、いつもに増して輝いていた。

ーーーーーーーーーー

また一歩、階段を上がった。

この夏、彼女のスピードは加速する。


ーー変化と飛躍の夏が始まろうとしていた。

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美紀 - 乃木坂ちゃん大好きです最高です (2019年1月15日 11時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しろりんご。 | 作成日時:2018年1月11日 18時

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