兄弟みたいで終わらせない【及川徹】 (ページ5)

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部活が終わって、徹に帰ろうと誘われた。

｢え？何？今日は一緒に帰れない？なんで？｣

『……なんでも！！』

こんな状況で一緒に帰るなんて…出来ない！！

｢ほー……俺ちょっと先帰るわ。｣

と言ってはじめが早足で去っていく。
もう！はじめのせいだからね！！！！！！

｢え！？岩ちゃんまで！？なんで！？なんか悪いことした！？｣

『徹は……徹は…そういうのじゃないし！！！！』

｢えーー！？まじでどうしたの？？｣

徹が焦ってるのが分かる。

『私徹なんか好きじゃない！！』

｢え！？なんで！？｣

『徹……は違って欲しいの……』

｢なぁに？及川さんのことが好きじゃないのー？｣

と言って私の頭を撫でた……そういう所がお兄ちゃんじゃん。

｢あ、また不機嫌そうな顔……そんなの守りたくなっちゃうじゃん。｣

『え？……やっぱ徹はお兄ちゃんなの？』

｢どういうこと！？……まぁAちゃんに対しては弟と言うよりかお兄ちゃんかなぁ？｣

私に対しては？？……じゃああの元カノの子は？

『どういう意味？？』

｢好きな子を守るのは弟の立場じゃダメでショ。｣

『徹……私のこと好きなの？』

｢ストレートに言うな！……まぁ好きだよ。｣

と言って私のほっぺたをつんつんとした。

｢目瞑って……朝のおまじないの続き。｣

と言われ言われるがままに私は目を瞑った。

すると、前髪をめくられおでこにやわらかい感触が残る。

急いで目を開けた。

『徹……もしかして今チューした？』

｢んー？秘密！！これからは、お兄ちゃんなんて思っちゃダメだよ。｣

と言って及川は、後ろを向いた。

｢やっぱ一緒に帰れないや……明日帰ろー！じゃあね。｣

私を取り残してく及川は、耳まで赤くなってたのを絶対忘れない。