笑柱 . 壱章【鬼滅の刃】 (ページ45)

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一月経つ頃には煉獄さんは任務へと復帰した

とは言っても、片目が使えなくなったので

もう一月は他の柱との任務で様子を見るようにと言われていた

｢ Aさんはあと一月大人しくしていてくださいね

また任務で傷口が開いてしまったなんて言われたら困りますから｣

『 ... ありがとうございます』

笑顔が怖かった、とは言わないでおこう

｢蝶屋敷の敷地内であれば歩くのみでの移動は許可しますよ

善逸くんや伊之助くんは任務へ向かいましたが、炭治郎くんは機能回復訓練を受けていますから見に行ってあげてください｣

『そうですね、分かりました』

いつも通りニコニコと美しい笑みのしのぶさんに

弧を浮かべた口元から歯を見せて笑う

｢ ... 無理はなさらないでくださいね｣

小さく呟かれたその言葉

しのぶさんの手を引いてふわっと握る

『お互い様 ... ですよ

私が笑顔でいる事が、周りを笑顔にする事に繋がるなら良いんです

でも ... しのぶさんには偶には甘えて欲しいものですね』

そう言えば、しのぶさんは

じゃあ、少しだけと手を握り返してくれた

｢しのぶと呼んでください｣

その表情からは色々な想いが伝わって来た

だから、優しく、温かな

かつて私の大切な人達が私を呼んでくれたように

『 ... しのぶ』

｢はい ... ! A ... ！｣