笑柱 . 壱章【鬼滅の刃】 (ページ40)

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参拾玖ページ40

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私の傷を察したのか

炭治郎は動こうとしたが煉獄さんがそれを止めた

｢ぐっ ... ！A！傷が開いているならそこにいろ！！｣

苦しそうな煉獄さんの叫び声

怪我前なら此奴一人くらい切れたのに

怪我をしただけで私はこうも役立たずになるのか

( 情けない ..... ！！！ )

｢炎の呼吸、伍の型、炎虎！！｣

｢破壊殺、乱式！！｣

再び響いた轟音

煉獄さんは此方に背を向けてどうなったのかは見えないが、垂れる血の量から重症だと分かる

｢死ぬな杏寿郎、生身を削る思いで戦ったとしても

全て無駄なんだよ杏寿朗

お前が俺に喰らわせた素晴らしい斬撃も、すでに完治してしまった｣

このままでは負けてしまう

私の傷なんてなんて事ない

さぁ刀を握り直せ

｢俺は俺の責務を全うする！！ここにいる者は誰も死なせない！

炎の呼吸奥義、玖の型 ... 煉獄！！｣

｢破壊殺、滅式｣

ぶつかり合う二つの攻撃

『ｺﾞﾌｯ ... ！！！』

猗窩座の腕を弾き飛ばすが、ギリギリだったからか

煉獄さんの腹部を掠った

血が胃から込み上げて口から吐き出される

｢ Aと呼ばれたな！その出血では死んでしまうぞ！

杏寿郎！お前もだ！鬼になれ、鬼になると言え！！

お前達は選ばれし強き者なのだ！｣

猗窩座の首を切ろうとする煉獄さんに殴り掛かる猗窩座

その拳を掴んで逃すまいとする

( くそ、視界が歪む )

炭治郎が叫んでこっちに来るが

それとは反対に私の体は地に近づいていく

｢ Aさん！！｣

『 ... だめ、立っ、て、』

ボタボタと地面に大きな染みができた

完全に傷が開いているし、何なら広がってしまっている

血が足りずに視界が揺れ力が入らない

『ｺﾞﾎｯ ... ｳﾞ ... ｹﾞﾎｯ ... ！！！』

( 駄目だ、倒れてしまう、

此処で倒れては行けない

猗窩座を逃がすな __________ )

叫ぶ炭治郎の声が遠くに聞こえる

そこで私の意識は途切れた