笑柱 . 壱章【鬼滅の刃】 (ページ23)

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辺りの日が落ち始める

着替えを済ませて、羽織を着るとおばあさんが見送りに来た

｢それでは切り火を ... ｣

『お願いします』

ｶﾝｯｶﾝｯと後ろで音がして終わったと同時に振り向いてお礼を言う

おばあさんのご武運をという優しい笑みを見て走り出した

『笑太朗、上空から様子を見てくれ

鬼の情報が入ったら直ぐに教えて』

そう言うと、ｶｧｯと一つ鳴いて上へと飛んだ笑太朗

私は端から村を回るように走り出す

今の所、鬼の気配は無いし村人も普通だ

少し警戒の範囲を広めようと山側を走り出した頃

｢ねぇねぇ、俺は君と話したいぜ？｣

ふと、そんな言葉が聞こえてきた

山の中からだった

チラっと上空を見るが、村の上を笑太朗は変わらず飛んでいる

( 仕方無い、これから更に暗くなるし様子を見に行こう ... )

可笑しいな、声からしてそんなに遠くだとは思わなかったが見つからない

ﾎﾞﾄｯ

と、目の前に落ちて来たのは扇を持つ腕

反射的に距離を取って上を見上げれば

｢わぁ、猗窩座殿！鬼狩りの子だよ、綺麗な顔だねぇ ... ｣

そう屈託の無い笑みを無邪気に浮かべる鬼と

体に線状の模様のある無表情の鬼がいた