天才発明家 ページ21
委員長の話によると...
昔、ここの生徒で、人形を作ると必ず魂を宿らせてしまうっていうアリスの持ち主がいたらしい
その人が初めて作ったテディベアが『ベア』という噂で
一説によると、目玉のボタンを歪んでつけたことから、あんな凶暴な性格になったとか...
蜜柑「うが―――っ
かかってこいクマ野郎―――っっ」
蛍「....うるさい蜜柑」
確かにうるさい...
あんな一方的に負けてたのに....まだ戦おうとするなんて
蜜柑「蛍―――っっ
大人しくなる方法しってたなら何で最初から」
蛍「あんな方法ベアの気をそらす『おとり』がいないと出来るわけないじゃない
まぁ、あんたやれらっぱなしだったから、結局柚月が気をそらしてくれたけど
それより、私の車の上で暴れないで」
やっと大人しくなった蜜柑
蜜柑「....そういえばこの車何？」
蛍「あたしのよ」
貴方「蛍ってよくどっからもなく変なもんもってくるよな」
委員長「柚月ちゃん、蜜柑ちゃん知らないの？
蛍ちゃんのアリス
彼女は天才発明家なんだよ」
天才発明家.....？
委員長「彼女がメカを作ると
構造はまともなのに何故か彼女のアイデアが不思議な力に変化してそのメカに宿っちゃうんだ」
あぁ
だからか...
あのカメとか...
委員長「....でも彼女のアリスにはムラがあって
今んとこ、自分の興味ある発明にしかそのアリスは働かないらしいんだよね.....」
貴方「...」
蛍らしいや
蛍「２人とも委員長のアリスについて知ってるの？
委員長のアリスは幻覚能力なのよ」
《幻覚能力》
その名の通り、幻覚を創りだし人に見せる能力
「「へぇーー！」」
蛍「どーせこの勝負負けるかもしんないんだし、今の内に勝利の幻覚でも創ってもらって夢みさせてもらえば？」
蜜柑「蛍...」
なんてことを...
蛍「柚月はともかく蜜柑、あんたさっきみたいに自分の身一つ守れないのに
こんな危険な試験受けて
少しは巻き込まれた周囲の迷惑も考えてほしいもんね
アリスかどうかとか以前に、そんな足りない考えでやっていけるほど、学園は甘い所じゃないのよ
この試験、これ以上続ける気あるんなら
こっちに火の粉が飛ぶ前にその甘えた根性
何とかしてちょうだい」
ぐぅ〰️〰️〰️
話の途中に台無しなお腹の音
その音の犯人は...
まさかの蛍だった
蜜柑「ウチ....っ
お詫びに食糧調達行ってきますっっ」
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作者名：いちご大福 | 作成日時：2020年12月24日 0時
