アイドルになった幼なじみ（青） (ページ6)

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とある日、今一人暮らししている大阪の家から電車で実家に帰っていると、突然章ちゃんからLINEが来た。

交換して以来まったく音沙汰なかったのに、何の用だろう

来たのは一言だけ。

『隣見て！』

ん？

なんだ？

言われた通り目線だけをちらっと隣にやると、

通路を挟んだ向こう側の席に章ちゃんがいた。

アイドルって電車乗るんや…

帽子をかぶってマスクもしているけど、ファンの子だったりよく顔を知っている人なら章ちゃんって分かってしまいそう

直接私に声をかけなかったのはきっと騒ぎになる可能性もあるからだろう

LINEで返事を送る

『発見！』

『家帰るん？』

『そう、ちょっと用事があって』

『俺も帰るねん！明日仕事夕方からで時間あるし♪』

それにしても、時間も車両も一緒のものに乗るのはすごい偶然だな

〝_____まもなく尼崎、尼崎です〟

車内にアナウンスが流れると、私も章ちゃんもドアの方へ向かう。

…話しかけるのは人通りが少なくなってからの方がいいか

家の方向が同じ(っていうか隣)だから、おのずと2人の進む方向も同じに。

私は章ちゃんの少し後ろを歩いている。

なんかこれ、尾行しとるみたい(笑)

駅から少し歩いて、周りに人がいなくなるとやっと章ちゃんが足を止めてこちらを振り向く。

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