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「章ちゃん、恥ずかしい」
「大丈夫、恥ずかしくない」
顔を下に向けると、今度は章ちゃんの腕の中にふわっと包まれた。
いやいや、もっと恥ずかしい
マシュマロのような甘い香りと背は低いくせに力強くて男らしい腕、
そして極め付けはいつもの高い声ではなく少し掠れた低い声で囁くこのセリフ
「俺ら、両思いや」
耳元がこそばゆい。
33にもなってこんなにときめくって…
しかも相手はずっと一緒にいた幼なじみって…
そんな考えがグルグル巡っていたけれど、そんなのお構い無しに私も章ちゃんに抱きつき返す。
「なぁ、今日泊まってええ？」
「うん」
私を包む腕の力が少しだけぎゅっと強まった。
そして、ぱっと体を離して目を合わせる。
まるでスローモーションのように章ちゃんの顔が近づいてきて、唇と唇をゆっくり合わせた。
章ちゃんとまだこうしていたい
帰ってほしくない
章ちゃんのぬくもりの中で、ときめきと幸せをこれでもかというくらいに感じていた。
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作者名：なっちゃん | 作成日時：2018年3月15日 0時
