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「A、A！あの靴下の中見てみ？」
お腹がいっぱいになって一息ついた頃、お兄ちゃんがクリスマスツリーに付いている靴下のオーナメントを指差して言った。
言われた通りに赤い靴下の中身を確認すると、小さめの四角い箱が入っていた。
「ヤスずるいってぇ
何その演出！俺聞いてへんで」
「Aはいらんって言うてたけどやっぱ２０歳ってちょっと特別やん？」
プレゼントあげたかったんやーって微笑むお兄ちゃん。
フタを開けると、箱の中には時計が入っていた。
シンプルなデザインで、どんな服でも似合いそう。
早速今付けている時計を外して新しいのに付け替えてみる。
「今のやつ、もう何年も使ってボロボロやろ。
プレゼント何にしよっかなぁってお店回っててこれ見たとき、ピンときてん！！」
「お兄ちゃん、ありがとう」
「あ！！記念にさ、写真撮らへん？」
「大倉ええや〜ん！撮ろ撮ろ」
私を真ん中にして、2人が両端に来て写真を撮った。
「兄妹で撮ったるよ」
と大倉くんが言ってくれたので、お兄ちゃんと2人でも写真を撮る。
カメラを向けている大倉くんとレンズ越しに目が合っているのかと考えると少し照れ臭くなった。
「せっかくやし大倉とAでも撮りんか！」
お兄ちゃんはどこまでもナイスな人だ。
お兄ちゃんの提案に、撮る〜と大倉くんがこっちに来てくれた。
初めての、大倉くんとのツーショット。
これは宝物にしよう。
ちなみに最後にはお兄ちゃんと大倉くんのサンタさんのツーショットも残しておいた。
幸せな誕生日が幕を閉じた。
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作者名：なっちゃん | 作成日時：2018年11月2日 0時
