対イタリア戦 ページ8
ここから負けられない戦いが始まる準々決勝。
なんとなく試合前のベンチの雰囲気もいつもよりピリッとしてて……、
牧「ねぇA、俺のグローブ知らない?」
『それならさっきムーさんがどこかに持っていったよ』
牧「あの人……!今日スタメンじゃないからって!」
源田「完全に気抜いてんなぁ」
そう言って笑うスタメン復帰の源さん。
…………ほんとに準々決勝前の雰囲気なんだろうか、
今日のスタメンは牧と源さん。
源さんはまだ指を固定してるけど、何とかスタメン復帰出来るみたいでほっとした。
『源さん、スタメン復帰おめでとうございます!』
源田「ありがとう〜〜〜迷惑かけてごめんね」
『とんでもないです。何も出来なかったんで』
源田「そんな事ないでしょ。拓もAもよくやってたよ」
偉い偉い、って頭を撫でてくれる、源さんすき。
中野「…………A、牧に告げ口したろ」
『あ、帰ってきた』
中野「パワーで押し切られたんだけど、勝てるわけないわ」
『なんでそんな子供みたいなことしてるんですか』
牧のグローブを無事返却して(させられて?)私の横に帰ってきたムーさん。
牧「マジで足早すぎっす。捕まえるまでが1番時間かかった」
『試合前なのにめっちゃ汗かいてるじゃん。ムーさん、牧が痩せちゃうよ』
牧「こんなんで痩せたら苦労しないわ」
なんやかんや仲がいい人と話してたら、自分もだんだん緊張が解けてくるもので。
気づいたら3人で楽しそうに話し込んでて、近くにいた死んだ顔したムネくんに、
村上「3人楽しそうでいいっすね」
って言われるまで気づけなかった。
中野「顔死んでんなぁ〜」
牧「4番外れたのがショック?」
村上「そんなんじゃないっす、それは当たり前なんで……
逆に同じ打ててない仲間のAさんがいなくて、不安になってます」
『先輩をいいように使わないでくれる?』
とは言ったものの、実際ムネくんの言う通りで。
同じく打てない仲間がいるっていうのが、どれだけ心強いことか私もこのWBC期間に学んだ。
『でも私、今日ムネくんに長打出る気がしてるよ』
村上「何を根拠にっすか」
『ん?勘』
中野「Aのこういうの当たるから信じとけ」
村上「打てなかったらAさんのせいっすね」
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ひな - 今まで見た中で一番面白いです!続き待ってまーす (1月21日 20時) (レス) @page44 id: 9ec4ffa748 (このIDを非表示/違反報告)
乃絵留(プロフ) - オリ.フラ付いてます。わざとだったらすみません (12月1日 16時) (レス) id: 49cfacfa3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゅら | 作成日時:2023年11月25日 21時