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____________そんな誰もが期待する中、マサさんの打った打球がライトのポールに当たった。
ベンチもスタンドもお祭り騒ぎ。
全員がベンチの前に出て、マサさんを強めに迎える中私はベンチから動けずにいた。
大谷「ほっしーなにしてんの?」
ランナーだった大谷さんがベンチに戻ってくるなり、何故か座り込んで動かない私を見つけて声をかけてくる。
『……すごすぎて、動けないんです、』
そう伝えたら凄く笑われた。それはもう、もの凄く。
大谷「なんだそれ!同点、同点だよ!」
大谷さんに言われてどんどん実感してきて、近くにいて私たちを見てた近さんとマサさんに抱きつきに行く。
『ほんとに2人とも凄すぎますよー!!』
吉田「ハハ、ありがとう」
近藤「俺じゃなくてマサがね?」
『いやいや、近さんの出塁がなかったらなかったですもん!!』
そう言ってキャッキャッ盛り上がってたら、後ろに気配を感じて振り向く。
そこには、また少し泣きそうになってるろーたんがいた。
佐々木「Aさん……俺、俺……っ、」
『……なーにそんな顔してんの!せっかく同点になって、振り出しに戻ったんだから応援するよ!』
佐々木「…………っ、すいま、」
『それ以上言ったら怒るよ』
ろーたんの言おうとしてることがわかるから、まだ話してる途中だったけど割り込んで止める。
『……言ったでしょ。最強の仲間がいるって』
佐々木「……はい、ありがとうございます…っ!」
『よし!由伸のこと応援するよ』
ろーたんの顔に少し笑みが戻ったから、もうそれでいいと思った。
城石「Aちゃん」
『はい!』
城石「ごめん、動いてもらってもいい?」
城石コーチに言われて、少し体に力が入る。
城石「スタートはわかんない。守備かもしれない、代走かもしれない、代打かもしれない。
どこでもいける準備、しといてもらえる?」
『……わかりました。』
城石コーチに言われて、難しい事を言われてるとは思ったけどベンチスタートの以上仕方ない。
ましてやこんなに接戦となると試合展開が読めないからどうしても急な出場になる。
『……じゃあそういうことなんで。ろーたん、声出しよろしくね』
ろーたんにそう言って、ベンチ裏に向かう。
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ひな - 今まで見た中で一番面白いです!続き待ってまーす (1月21日 20時) (レス) @page44 id: 9ec4ffa748 (このIDを非表示/違反報告)
乃絵留(プロフ) - オリ.フラ付いてます。わざとだったらすみません (12月1日 16時) (レス) id: 49cfacfa3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゅら | 作成日時:2023年11月25日 21時