・ ページ26
牧「A！きて！きて！」
ベンチに続々と選手たちが集まってきた時間。
自分もそろそろ座っとくか、と思って来たら先に座ってた牧に手招きされる。
『なに？』
牧「見て、この並び。準決勝スタメン落ち二遊間ドラフト同期」
って指を指したのは、牧自身とムーさんと私。
中野「なんだそれ」
『ほんとに何それ。事実だけど』
牧「俺は今頃、Aがスタメンで出てると思ってたな〜」
『いやいやいや、ないって』
中野「俺も思ってた。ショートかセカンド、どっちかでは出てるかなって」
牧「思いますよね？！お前はお前が思ってるよりすごいんだぞ」
『ほんとに何言って…』
村上「僕もそう思いまーす」
3人で話してたら、前に座っていたムネくんが突然話に入ってきた。なんかデジャヴ。
村上「Aさんがこんな打てないの初めて見てるし」
牧「俺も。大学の時もずっと打ってたし」
中野「元々好不調の波ない方だしね」
『……え、なに、みんなして。怖いんだけど』
急に褒め倒してくる3人に恐れおののいてしまう。
私なんかよりよっぽど3人の方がすごいのにな、と思う。
『私からしたら去年のムネくんから、今のムネくんの方が想像できなかったよ』
村上「それは俺もっす」
そう言いながらも、前までよりはちょっと余裕がありそうな笑みを見せる。
『……なんか、今日ムネくん打ちそうだね』
ムネくんの笑顔を見てたらそう思って、思わず声に出してしまった。
村上「え、ガチっすか？！」
『なんでそんなに喜んでるの？』
村上「前にAさんが同じようなこと言ったら打てましたもん！」
さっきの笑顔からさらに笑って、もはや満面の笑みを浮かべる。
『ねぇ、あんま全然根拠とかないし、あんまり信じられすぎるのもプレッシャーだからっ、』
村上「っしゃー！今日は打てる！」
牧「聞いてないな」
うん、牧の言う通りもう私の方なんて見向きもせずにアップし始めたムネくん。
なんの根拠もなければ、私の言葉に実際力がある訳でもないからやめて欲しいんだけどな。
山本「あ、おった」
そこに突然現れたのは由伸。
『なんでここいるの？ブルペン行かなくていいの？』
山本「いや、行かないとヤバい」
そう言ってケラケラ笑ってる。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 819人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひな - 今まで見た中で一番面白いです！続き待ってまーす (1月21日 20時) (
レス) @page44 id: 9ec4ffa748 (このIDを非表示/違反報告)
乃絵留(プロフ) - オリ.フラ付いてます。わざとだったらすみません (12月1日 16時) (レス) id: 49cfacfa3c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちゅら | 作成日時：2023年11月25日 21時
