青眼の天告者【王様戦隊キングオージャー】 (ページ23)

今日:22 hit、昨日:12 hit、合計:15,782 hit

壁画と別世界ページ23

〈ジェラミーside〉

ここは、とある森の洞窟

目の前にはまだ掘り出されている途中の壁画

ジェラミー・ブラシエリと一人の男が

その前に立っていた

彼は静かに考えていた

どうやら、これを読み解けば

面白いことが分かりそうだ

………と

遡る事数刻前……

ダグデドに謎の空間へ飛ばされ

気がつくと、眼の前は森

2000年生きてきたが

こんな場所は見たことがない

すぐ横にはヒメノと裁判長

どうやら同じ場所に飛ばされたようだ

少し話し合った所で

このままここに居ても

何も進まないと結論付け

移動することになった

「暑い……疲れた…、」

少しして、ヒメノのボヤキが聞こえてきた

ここまで歩いて分かったのは

おそらくチキューとはなにか違うということ

もしかしたら……この星は…

そう考えながら足を進める

すると、数分歩いた所で

洞窟のような場所を見つけた

「あちらで涼もうか、お嬢さん？」

「おぉっとぉ…？」

洞窟の中には

大きな壁画

書かれているのは

謎の形をしたロボット…？のようなものと

楽譜の様な線

そして、カラフルな人型

まだ発掘しかけのようで下の方はよく読めない

「………」

「楽譜と、なに…これ…？」

ヒメノの困惑したような声が聞こえる

裁判長は壁画をよく観察しているようだ

すると、後ろから声が響く

「恐竜さ」

黒いジャケットに身を包んだ

顔の整った男

「…悪いが、ここは関係者以外立入禁止なんだ、
お姫様？

「気安く触れないで、女王と知っての無礼かしら？」

男が少し動揺した所に

裁判長がオウジャカリバーを向ける

「ここは何処だ、人が居る場所に案内しろ…早く！」

「Oh,My 随分と過激な方々だ」

ここは、どうやら俺の出番らしい

長年生きた経験という訳でもないが

この男からは悪意や敵意を感じない

話を聞いてみるべきだ

「まぁまぁお二人さん、一旦落ち着こう」

少しの威圧を込めて、異形の右手で

裁判長のオウジャカリバーを逸らす

俺の意図を理解したのか

裁判長はすんなりとオウジャカリバーを下げた

これで一息つける

二人には悪いが

今この男をどうこうされては困る

俺はこの男に聞きたいことができた

壁画を一見して少々気になった部分

あの壁画

よく目を凝らさないと分からないが

そこに書かれているのは確かに

"チキュー"だ