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天告の力 ページ14

〈ギラside〉


「おい!アイツは?!」


イシャバーナの中心に美しく咲き誇る花

その中の豪華な装飾のされたフラピュタル城

ヤンマの怒りを含んだ声が響いた


「き、気がついたら何処にも……」

「……逃げた、ということか」

「チッ……」


一歩遅かったと

その場の全員が肩を落としたその瞬間


『……あの、国王方…?』


探していた本人が戸惑ったように聞いてきた


「こっちはお前を探してたんだよ!!」

『は、はぁ……?』


なんだろう、さっきからヤンマの様子がおかしい

気のせいかもしれないけど、ピリピリしている様な……


「貴女、何処に行っていたの?」

『あ、先程の場所に杖を忘れて来てしまったので取りに戻っていました』

「なら良いけど」

『申し訳ありません、杖程度なら報告せずとも良いかと……』


言い切る前にリタさんが剣を向けた

Aはまるで動じていないようだ


「……手短に済ませる、今から聞くことに嘘偽り無く答えろ」

『はい』

「お前は人間かそれともバグナラクか」

『人間です』

Aが食い気味に答える

固まった僕らをよそにジェラミーがリタさんの横から言った


「なら、君は何故今も生きているんだい?」

『……』


先程までと違い、どう答えるかを考えているようだ

人間があんなに生きるなんて正直信じられない

ジェラミーとAの話は半分信じて半分疑っている


『……それはお答えしかねます』

「お前、やっぱりバグナラクなんじゃねぇのかよ!」

「ちょちょっとヤンマ!!」


Aの胸ぐらを掴む腕をなんとか引き剥がす

その目はいつものヤンマとは違う

黒いなにかを含んでいた


『……ヤンマ様』

「あ…?」

『貴方は恐らく、最近自身の弱さに打ちのめされましたね』

「…?!」


ヤンマが大きく目を開いて驚いている

同時にAの雰囲気が変わった


『このままの自分で国を、民を守れるのか……貴方は今、不安になっている』

「んだと………」

『もし、今までと比べ物にならない程強い敵が現れたら……そう、考えて焦っているのではないですか?』


何が起こっているんだ…?

場の空気がまるでAに操られているような

全て知られて、見られている様な


「……これが彼女の……天告者の力だ」


ジェラミーが一言発した瞬間、世界が元に戻った様な気がした

『私のことが信用できないのは当たり前ですが……焦るばかりでは大切なことを見逃してしまいますよ』



「………」

俺である以上→←謎だけを連れて



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白湯 小5 - 王様戦隊.......大ッ゙好きなので長編投稿してくれるのめっちゃ助かります!!設定とかもすごい好きなので、是非!完結頑張ってください!更新いつまでも待ってます! (2月29日 15時) (レス) @page25 id: ff87142a36 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さすらうサイダー@さくらぁ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/b3818ccd101/  
作成日時:2023年6月3日 20時

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