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謎だけを連れて ページ13

〈リタside〉



「…………」

「ちょっとリタ!!」

「?!」


鈍い金属音とヒメノの声が響く


「なにぼーっとしてるの!来てるわよ!」

「……あぁ」


どうしても

あの天告者の話が気になってしまう


”ならば私は、遅かれ早かれ罪人として裁かれます”


つまり、もう既に罪を犯しているということなのか?

一体何の?

それに、先程の話が本当なら

何故何処にも天告者についての記載がない……

今まで多くの記録を見てきた

裁判に関わるものからそれ以外まで

おそらく、この世界の歴史の殆どを見てきた

しかし、天告者などという名前も記録も一切無かった

国があったならその頃には既にゴッカンのような裁判所があったはずだ

資料や記録がない訳が……

あぁ……また面倒事が増えた……




「……おい」


ヤンマ・ガストの深刻そうな声が響く


「おかしくねぇか?」

「なにがだい?」


……あの表情

ジェラミー・ブラシエリは何かに気付いている

いくつもの罪人の顔を見てきた私の目にはそう映る

しかし一体何に…?


「アイツは本当に天告者ってやつなのか?」

「あぁ、俺が保証するよ」



「だとしたら……なんで一人なんだ?」


「それがどうしたのよ」

「………」



「天告者は一つの国に一人なんだろ?他のやつはなんで来ねぇんだ」

「なんでって……挨拶回りだから?」

「いいえギラ殿、おそらく皆照れているのでしょう」

「絶対に違うでしょう?!」

「そもそも、アイツはまだ子供なんじゃねぇのか?」


……確かに

話し方や立ち振る舞いに気を取られていたが

あの天告者の背丈はおそらく14〜5歳ほどの平均身長ぐらいだ

しかし……以前、子供に手を出したと疑われた者を、裁判にかけた時

その被害者は子供のように見えるだけの大人だったという事がある

見た目での推測には一律に同意も否定もできない


「どうなんだ?ジェラミー」

「……また、俺は行間を読めなかったみたいだ」

「と、言いますと?」

「つい懐かしさで忘れていた……
 今思えばAと最後に会ったのは"120年前"のことだ」

「んだと…?!」

「天告者は王を正し導くだけで、他は人間と変わらないはずだ」


なら、A・セントピードは今120歳ということになる

人間はそこまで生きられないはずだ


「考えても仕方ないわ、本人に聞きましょう…!」









王達が去った後

その場所には、焼けた建物とバグナラクに踏み荒らされた花だけが残されていた

天告の力→←納得など



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白湯 小5 - 王様戦隊.......大ッ゙好きなので長編投稿してくれるのめっちゃ助かります!!設定とかもすごい好きなので、是非!完結頑張ってください!更新いつまでも待ってます! (2月29日 15時) (レス) @page25 id: ff87142a36 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さすらうサイダー@さくらぁ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/b3818ccd101/  
作成日時:2023年6月3日 20時

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