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納得など ページ12

〈ヒメノside〉


「……不老…不死」


それだけ聞けば

とても魅力的なものかもしれない

でも、人の命を救う立場だからこそ

それがどれだけ罪深く、苦しい物かがわかる

ある意味"死"は絶対的な救い

どんな人間もいつかは死ぬ

楽しいことからも苦しいことからも引き剥がされる

だけど、死ねなくなったら救われない

初めは良くても

最後には苦しいことしか残らない




「……なあ」

『何でしょう…?』

「不老不死じゃなくなったなら、いつかは死ぬんだろ?」

『……はい』

「その使命とかいうのがどれだけ時間がかかるかわからないが、わざわざ殺してもらう必要なんてないんじゃないか?」


確かにギラの言う通りだ


"使命が終わったら殺してくれ"


天告者がそういう定めなら話は違うけれど

さっきこの子は

"天告者には関係のない、私個人のものでございます"

そう言っていた

なら別に死ぬ必要なんてない

使命が終わったなら自由になればいい

そのまま残りの人生を有意義に過ごせばいいのだから




「……私は無理」

『……』

「あなた、イシャバーナがどんなところか行ったことあるなら知ってるでしょ?私はその女王、医療の国の王が"自分で死ねないから代わりに殺してください"なんて、王としてだけじゃなく、医者として無理」


命を救うのが仕事だ

奪うなんて冗談じゃない

これは我儘じゃなく、私の信念



「使命が終わったなら、普通に過ごせばいいではありませんか」

「そもそもその使命ってやつがわかんねぇ以上、俺らは手を貸してやることもできねぇしお前を放っとくこともできねぇ」

「……この中の誰かが、貴様の願いを叶えた時……ゴッカンは罪人として殺した者を裁くことになる」

「王たちはこう言ってるが……君はどうするんだい?」



『……』



ずっと黙っているのに

顔だけは前を向いて私たちをしっかりと見ている

意味がわからない、何なの?

それじゃまるで…



『ならば私は、遅かれ早かれ罪人として裁かれます』

「……どういうことだ」




『……私は』




その時

町の方で大きな爆発音がした


「「「?!」」」

「ヒメノ様…!」

「セバス!」

「街にバグナラクが現れております……!」

こんな時に……

「……話は後、セバスその子を城に連れていきなさい」

「かしこまりました」

『……』





相手が女だから拘束できないのはちょっと癪だけど

……さっさとバグナラクを倒して話の続きを聞かせてもらわなくちゃ

謎だけを連れて→←美しくも悲しい呪い



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白湯 小5 - 王様戦隊.......大ッ゙好きなので長編投稿してくれるのめっちゃ助かります!!設定とかもすごい好きなので、是非!完結頑張ってください!更新いつまでも待ってます! (2月29日 15時) (レス) @page25 id: ff87142a36 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さすらうサイダー@さくらぁ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/b3818ccd101/  
作成日時:2023年6月3日 20時

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