溺心。Fuma.K (ページ14)

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No.16 ページ14

風磨side

朝起きると、隣に花の姿はない。

いやな予感がした。

風磨「花ー」

何度も何度も名前を呼んでみるけど、返事はない。

テーブルの上に1枚の手紙を見つけた。

〝風磨へ

おはよう。
急にいなくなったりしてごめんね。

マネージャーの仕事頑張るって決めたのに途中で放り出してごめんね。
仕事にも影響とかしたよね？
迷惑かけてごめん。

でも、風磨にはきっとすぐいいマネージャーが見つかると思う。
今度は私みたいなポンコツ選んじゃダメだよ？

昨日ね風磨が、私のこと好きって言ってくれて嬉しかったよ。
もうね、これ以上ないってくらい！
私も、風磨のこと大好き！！

風磨がくれたこの半年は、色々な経験ができて忙しかったけどすごい充実してたし楽しかった！

何より風磨と出会えて半年を過ごせたってことが、
私にとってはなによりも楽しかった。
ありがとう。

花〟

なんなんだよ。この手紙。
確かに、今まで何人ものマネージャが辞めていった。でも、その人たちに未練があったことなんて一度もねぇ。

なんだよ、いなくなるってこんなに苦しいのかよ。

やっと、自分の気持ちに正直に慣れて、
花も俺のこと好きっていってくれて
やっとこれから始まるって、2人で頑張っていこうと思ってたのに。。。

こんなのありかよ？ずりーよ…

自然と涙が溢れた。

俺は、花のことを追わなかった。
というよりも追えなかった。

会ったところで、どーにもならない。ただ困らせるだけだってわかってたから。
だから、おれは最後にはなにLINEをした。

FUMAおはよ
何を言えばいいのかわかんないけど、
でも、最後に感謝の気持ちだけは伝えておきたい。これで最後にするから。
読んでくれたら幸いです。
最初はいやいやだったけど、マネージャーの仕事を引き受けてくれた時は、本当に嬉しかった。バカみたいにたくさん笑って話したしアホみたいなこともたくさんした。俺が失敗して落ち込んでる時とか悩んでる時には、バカだねーっていって、頑張れって笑顔で背中押してくれた。本当に何回助けられたかわかんない。そのくらい、花は俺にとって大事な存在だった。
今は花なしでやってけるか不安だけど、頑張ってみる。だから、どこからでもいい、ふとした時にでもいいからちょっと俺のこと思い出してほしい。そしたら、俺はなんか頑張れる気がするから。
本当に今までありがと。

これで最後。