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『棘くーん…どこ行ったんだろ?』


休日の昼下がり、あまりにお天気がいいから一緒にお昼寝しようかなと思ってたんだけど、教室にも寮にもいなかった。

今日は1日オフだって言ってたんだけどな…真希ちゃんからも学校のどこかにいるだろって聞いたし。

う〜ん、これ以上わかんないな…もうちょっと探してみようかな?それかもう諦めるべき?

どうしようかなぁ、と悩んでいると、ツンツン頭の男の子、もとい恵くんが前から歩いてきた。
あれ、なんかすごく眠そう。え、いつものこと?


『恵くーん!!』

「A。誰か探してるのか?」

『棘くん探してるんだけどね、教室も
 寮もいなくて…恵くん知ってる?』

「あー、狗巻先輩なら花壇のところにいたぞ。
 今ならまだ間に合うんじゃないか?」

『ほんと!?ありがとう〜っ!!』


お礼にぎゅっと抱きついて、ポケットにビターなチョコを忍ばせておいた。

さて、棘くんのいる花壇に向かうかぁ〜!



『棘くんいた!棘くーんっ!!』

「!!こんぶ〜!」


棘くんはスコップを持って花壇の前に座ってた。
お花の植え替え?もうそんな時期かぁ〜


『棘くん、私も手伝いたい!いい?』

「しゃけ!高菜ぁ〜」


新しいスコップ持ってくるね、と棘くんは倉庫に向かって走って行って、すぐに戻ってきた。

隣に大量の苗があったんだけど、もしかしてこれ全部植えるの?多くない…?

棘くん曰く、量は多く見えてもそんなに大変じゃないらしい。そうなんだ!

さくさくと無言で土を掘って、苗を植えていく。
日向ぼっこするつもりだったけど、これも楽しいな!
全部の苗を植え終わる頃にはもう夕方だった。


「ツナマヨ!いくら!」

『ううん、私も植え替えさせてくれてありがとう!」

「お、A〜、棘〜!悟が呼んでるぞ〜!」

『あ、パンダくん!今行く〜!』

「しゃけ〜!」


そのあとはみんなで晩ごはんを食べました。
お兄ちゃんのお金で。美味しかった〜!!

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作者名:らび | 作成日時:2022年1月30日 1時

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