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STAGE９ー１ 【二宮】 ページ36
冷え込む夜に、
テーブルを囲むようにしてみんなに話した
暗くて重たい空気。
少し息苦しいけど、
その空間を作ったのは僕の過去のせい
思い出すように話していると
忘れていたことは、
脳が思い返すよりも早く口が動いてて
そんなことにびっくりしつつも
懐かしい記憶はまだ体に染み付いていた
あの重たい空気のなか、
どうやって自分の部屋に戻ったのかは曖昧だった
もしかしたら
僕があの空気に耐えられなくて
部屋に逃げ込んだのかもしれない
部屋に戻り、
真っ先にベットに体を預けると
ふかふかの枕に顔を埋めた
思い出したんだ。
斗真のことを
そう改めて感じると涙がでた
ウイルスのせいで
細かいことは忘れていたけど
あいつに付けてもらった名前。
斗真に言われた心を無くすなという言葉
約束を果たすために、行かないと。
覚えてなかったことも
すべて
ちゃんと心の奥で覚えてた
目を閉じれば浮かぶ顔。
楽しかった生活を
斗真の人生を
潰したあいつらへの怒りは再び湧き上がり
その想いに心は動こうとしていた
僕のように
体を改造されて自由を奪わせるものか
これ以上犠牲者を増やさないためにも。
すべてぶっ潰してやる｡
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作者名：ハンバーグ | 作成日時：2017年8月16日 1時
