◇電脳少年の受難◆*２* (ページ33)

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STAGE０ー６ページ33

結局疲れきった体は睡魔に負け、
眠りについてしまった

だけど、
その日の夢は最悪なもので

斗真がいなかった生活を
嫌でも思い出せられた

だんだん意識がハッキリし、
僕は勢いよく飛び起きた

周りをみても斗真の姿はない。

まさか本当にいなくなった？

そう思うと涙が溢れた。

こんなにも斗真の存在が
僕の心を占めていて、胸が苦しくなる

失ってから気づくとはこの事かと、
余計な事が頭を過ぎった

そんなとき、
扉の開く音がする

実験の時間なのだろうか

こんな状態で出来るわけがない

怒りや哀しみ、
いろんな感情がぐちゃぐちゃだった

生｢...どうした？！どっか痛い？！！｣

聞き覚えのある声と匂い。

なんで？

顔を上げれば
焦った表情の斗真が隣にいた

二｢いなくなったんじゃ...｣

生｢え？何言ってんの？！...｣

二｢だって、昨日。会えなくなるって…｣

そうだ。
昨日の夜に、斗真がいきなり
そろそろ会えなくなるって言い出すから

てっきり本当に会えなくなると思ってて。

そのせいで
夢も最悪で、
斗真がいない夢を見たりした。

生｢...あ！あれか！。
いや、別にあれはいなくなるとかじゃなくて、

俺だって、
1年も経てば研究に携われるようになると思っただけで、

そりゃ、
いつまでも新人のままじゃ困るしさ笑

今みたいに
お世話係はできなくなるかもって意味だったんだけど...｣

あの意味深な言葉は
とくに深い意味などなくて、

ただ単に
僕が勘違いしていたようだ

いつもなら
ややこしいとかいって怒るけど

今はただただ、安堵するだけだった

二｢...よかった。｣

生｢ごめんな？...
ニノとはこれからも一緒だから｣

そりゃそうだ、
一緒じゃないと困る。

だって僕は、
こんなにも泣いて悲しんだ。

でも、
また僕の目の前に現れた時
すごく安心したんだ

本当にいなくなったとき
僕はどうなってしまうだろうか

もう、

独りぼっちは嫌なんだ。