◇電脳少年の受難◆*２* (ページ24)

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STAGE８ー６【大野】ページ24

息を切らしながら
小学校のグラウンドに行けば

彼女はひとりでたたずまっていた

そういえば、
ここにくるまで
元気な子供の声は聞こえなかった

「あら、案外早う来はったなぁ...」

彼女は微笑みながら言った。

今は
俺の武器にニノが憑依している

静かな小学校は
どこか不気味で怖かった

そして
自分と目の前の彼女しか
いないような変な錯覚

どっちが先に動いただろう

女は三味線を素早く流せば
音は風を切るようにして
威力的な周波数とともに攻撃した

俺はそれを避けると
女に近づき氷を放つ

相葉ちゃんも一緒に女を囲むようにして
一撃を突いていくが
なかなか当たらない

体力だけが削られていく中
彼女は俺達から距離をとると

例の音楽を弾き始めた

不気味な音色に鳥肌が立つ

すると
ニノに異常がおきる

いきなり
俺の武器から焦げた匂いがする

ニノが危ない

大｢ニノっ！おいっ！｣

｢やっぱりそこにおったかぁ...笑｣

大｢お前っ!!｣

三味線を弾く手は止まらない。

使えない武器を落とし、
彼女に殴りかかろうとしたが

それもあっさりよけられる

よけると今度は彼女の蹴りが
俺の顔に入り、飛ばされる

相｢リーダーっっ！！！｣

相葉ちゃんの声も聞こえないほど
俺はひとり、この戦いに入り込んでいた