◇電脳少年の受難◆*２* (ページ21)

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STAGE８ー３【二宮】ページ21

ネオンの光が輝く夜。

それを見下ろすように上から覗く

深く息を吸い、
そして吐く

それを何度も繰り返せば
自然と世界にアクセスできる

たくさんの情報が行き交う頭は
まだ慣れないが、

なんとなく
この前のことでコツは掴めた

だけど
やっぱり知りたい情報は見つからない

『そんなに知りたいんやったら教えましょか？』

なんだ？

誰の声かわからない。
それに直接話しかけられている

そんなことできるはずがないのに

まさか
僕と同じように電脳がいるのだろうか

『おもろいことを言いはってますけど、
うちはそんなもんできまへん』

『これはなぁ音で会話しとるんよ。』

音？

もしかして、
今日会った女の人か

話し方も京都弁だし間違いない

『うちはなぁ、造られたんよ。

...あんたと同じように』

嘘だ。
なんで。

またあいつらは造ったのか

同じような悲劇を
繰り返そうとしてる

なのに彼女は
面白そうに笑いながら話してる

狙いはこの世界じゃない。

『よぅわかっとりますなぁ、

そう、うちはなぁ
あんたを連れ戻すよう言われててなぁ…』

『せやから、
あんたさえ捕まえればうちは自由なんや』

『ほな、さいなら』

そこで僕との通信は途絶えた

見つかってしまった。

そのことが
僕の体を固まらせる

探してたんだ

僕が消えたあの日から、
あの人たちはどんな手を使ってでも