◇電脳少年の受難◆*２* (ページ14)

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STAGE７ー７【大野】ページ14

この状況に
俺は顔を歪めるしかなかった

剣のぶつかる音が響く。

松潤のように
遠距離での攻撃はできない

相葉ちゃんみたいに
吹き飛ばす力もない

翔くんと俺は
どちらも近距離型。

どれだけ頑張っても
犯人のところには辿りつけなかった

体力は減っていき
焦りだけが募っていく

｢ふっ笑、諦めなよ｣

犯人の挑発に力がこもる

すると、
俺の頭に誰かの声が響いた

ニ｢大野さんっ！｣

大｢...へ？ニノ？！｣

ニ｢詳しいことは後で話しますから、
とりあえず聞いてください！！｣

ニ｢まず操られてる2人の足元を凍らします｣

大｢凍らすってどうやって？｣

まだ続くふたりの攻撃を避けながら
ニノの声に耳を傾ける

直接脳内に声が聞こえることに
不思議な感覚で変な感じだ

だが、
思わぬ発言に
俺は思わず聞き返した

ニ｢前に聞いたと思いますけど、
僕は皆さんのリングに入り込めます。

それを今回は大野さんのリングに入り、
武器の中に仕組まれた電子をいじれば

多分ですけど...、
水の能力は氷の能力に変わるはずです｣

大｢そんなことできんの？｣

ニ｢やってみないとわかりません。

でも、

僕は頭のいい人に造られた
電脳者ですから｣

大｢まぁやってみる価値はありそうか。

...わかった、ニノに任せた。｣

その言葉を聞いたニノは
俺のリングに入り込んだ

なんだか違和感を感じる
武器とリング

ニノが入ったことを実感する

ニ｢足元狙って
いつものように能力を出してください！｣

剣に力を込める

青く光り出すリングと剣

すると
大きな太刀の全体から
氷のようなものが纒わり付く

それを見た俺は
ニノの力に関心を覚えた

隣の翔くんも
俺の剣を見て驚く

思いっきり地面に剣を刺すと
氷がコンクリートの上を凍らす

棘を作りながら
氷は徐々にふたりの足元を目指す

したの氷に気づかなかったふたりは
そのまま足元を凍らされ
身動きができない

｢なんだよっ！これ！！｣

犯人は焦りの声が漏れる

ニ｢大野さんは
相葉さんたちをお願いします、

後は翔さんとやるんで大丈夫です｣

そういうとリングの重みがなくなり
ニノは翔くんに憑依して

ふたりの操っていた長い糸を
翔くんの長刀で切り落とした

翔くんの炎で
どんどん氷は溶けていく

俺はニノの言われた通り
犯人は任せ、二人に駆け寄る

意識を失った2人を抱え
その場をあとにした