失敗作は温もりを求めた ページ40
❮櫻井side❯
６月もおわり、ジメジメした暑さが続く
先生の話なんて聞かなくても答えは分かってしまう。
だから、窓の外を眺めて流れていく雲を見つめながらただただ無駄な時間を過ごす
青い空をみてると自分がちっぽけに見えて
消えてしまいたくなる
気持ちが落ちてしまう。
ゆっくりゆっくり目を閉じて思い出す。
忘れてしまわないように
心に刻み自分の罪と向き合う
──弟の方が優秀なんて⋯
──かわいそうに
──邪魔だなぁ
──失敗作
ごめんなさい。
生まれた時からそうだった。
俺の家は代々ランクSの家系だから
俺が生まれた時にランクＡとわかったとき
父は俺のことを捨てようとしたらしい
母がそれだけはやめてほしいと
父に泣きつき
俺はいまだ捨てられずに育ててもらった
智くんの親同士がランクSの家柄のため
俺はよく智くんと遊んだ
月に1回程度しか会えなかったけど
とっても楽しかったんだ。
でもあるとき智くんが悩んでることを知って
どうしていいか分からなかったけど
思ったことを口にした
ランクSということのプレッシャーに
投げ出しそうになった智くん。
俺はランクSな智くんが羨ましいよ
でもわかってる。
ランクSだからといって幸せではないことを
そして、ランクSなんかになれないことも
俺達は似てるね。
誰にも求められなくて
居場所がない
冷めきった心を温めてくれる人なんかいないことも
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ハンバーグ(プロフ) - しーさん» コメントありがとうございますっ！めっちゃ嬉しいです!これからも応援おねがいします! (2017年6月25日 23時) (
レス) id: 2ef8e4923f (このIDを非表示/違反報告)
しー - めっちゃ面白いです！これからも更新頑張って下さい (2017年6月25日 8時) (レス) id: 10e4a45cfd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハンバーグ | 作成日時：2017年6月17日 20時
