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初めて私は蘭ちゃんの部屋に来た。
蘭ちゃんの部屋って物少ないんだなあ。ちゃんとスーツも掛けてある。
蘭ちゃんの匂いだ、全部。凄く凄く安心する。
蘭「珍しいじゃん、Aが自ら俺の部屋来てくれるなんて。」
「初めて来た、綺麗だね蘭ちゃんの部屋。」
蘭「竜胆が片した。それよりどうした？マイキー大丈夫なのか？」
ねえ蘭ちゃん、私。
「……私って、万次郎の何なんだろう。」
蘭「え？」
「最近、凄く疲れてるのは分かるの。何日も帰って来ないし、隈もどんどん濃くなってる。でも……帰って来て私のご飯も食べなくて、名前なんて呼んでくれなくて。
ただ、抱くだけなの。愛情なんて感じられないの。」
辛い、苦しい。
「……存在価値なんて見出せなくなった。」
蘭「そんなことねぇよ、Aがいるだけで俺ら助けられてんだからさ。」
今一番掛けて欲しい言葉を何度も掛けてくれるこの人に。
「万次郎は私が居ないと駄目なんだと思ってた。多分それは合ってる、でもね……。」
これは間違ってない、それでも。
「……蘭ちゃんが居ないと駄目なのは私なの。」
この酷く安心する腕も匂いも、言葉遣いも優しさも全部。全部全部、万次郎のものじゃ無く蘭ちゃんのものだった。
いつか彼に殺されるなら、その前に。
「……助けて、蘭ちゃん。」
蘭「ん、良く言えました。」
暗示を掛けられていた私の頭がどんどんクリアになって行く。
私は万次郎の物じゃない、私は私の意志で生きたい。
それが例え、制裁を受けることになったとしても。
蘭「……A。俺のとこに来い。」
この人に連れられて何処までも着いていきたいと、そう思っちゃったの。
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ネオワイズ彗星(プロフ) - 唯梨さん» ここで作品の感想を申し上げてしまいすみません。大好きな作品の作者様からのコメント、本当に光栄です。ありがとうございます。（レスが続いてしまいすみません😭） (2021年11月12日 0時) (
レス) id: 1b6713f965 (このIDを非表示/違反報告)
ネオワイズ彗星(プロフ) - 唯梨さん» 唯梨様、お読みいただきコメントまでありがとうございます。決して幸せではない話だったと思いますが、ある種人間の動物的な部分の最期を目指したのでとても嬉しいお言葉です……。唯梨様の作品、私も読ませて頂いております。共依存、大好きでした……。 (2021年11月12日 0時) (レス) id: 1b6713f965 (このIDを非表示/違反報告)
唯梨(プロフ) - はじめまして。蘭ちゃん推しの私にとってたまらないお話でした。バッドエンドなはずなのにどこか綺麗で泥臭くて、人間臭くて…。ハピエンが多い中この手のオチは非常に読み応えがありました。他のお話も読みます！！素敵な作品をありがとうございました。 (2021年11月10日 16時) (レス) @page39 id: 7ac5652e2e (このIDを非表示/違反報告)
ネオワイズ彗星(プロフ) - まやさん» まや様、お読みいただきコメントまでありがとうございました。その世界観を目指して書いたのでとても嬉しいお言葉です、、 (2021年11月3日 22時) (レス) id: 1b6713f965 (このIDを非表示/違反報告)
ネオワイズ彗星(プロフ) - みほさん» こちらこそリクエストありがとうございます（ ; ; ）本当その瞬間は気付かないけど後で気付いて後悔して、、って言うのは本当に苦しいですよね。世界観が好きと言ってもらえたことが本当に嬉しいです。今後ともどうぞよろしくお願い致します♩ (2021年11月3日 22時) (レス) id: 1b6713f965 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ネオワイズ彗星 | 作成日時：2021年10月14日 20時
