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「いっ、痛くない?」
これが私の精一杯
「・・・ん、いや、大丈夫」
加藤くんはそう言うと何故か正座した
私も合わせて正座した
「・・・聞くけどさ、さっきの、ぇ、エレベーターの
って、増田先輩?確か、Aの上司。」
「・・・うん。」
「・・・まだ、言ってないの?その、小國とかには」
「まいちゃんに、何を?」
「何って、俺でも分かりますよ。そのくらいは
付き合ってるでしょ。」
やっぱり勘違いはされていたらしい
しかも、結構信じてるし、
「ううん。ううん!付き合ってないし、
そうなりたい、とかも思ってないよ、
全く、まっったく!」
全力で否定させて頂いた
まいちゃんにも誤解されてるっぽかったけど
それでも、加藤くんだけには絶対に誤解されたくない
だって、私は加藤くんしかありえないもん
でも、そうは言えないから
でも、ちゃんと分かって欲しいから
「ははっ」
「そんなに否定するの?」
加藤くんは笑っていた
「いや、だって」
「ん、分かったよ。分かった。」
立ち上がって、ほら、遅れる。
そう言う加藤くんについていく。
やっぱり好きなのは加藤くん。
そう思って。
因みにあの時、加藤くんがエレベーターに乗ろうとしていたのは
お昼の時間に遅れたから、らしい
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作者名:しろくまアイス | 作成日時:2023年3月30日 18時