yellow tulip (ページ5)

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来るな来るなと思っていた月曜日は直ぐにやって来た

増田先輩のデスクは私のデスクの斜め前。

会うことは避けられない

いつもと同じ時間のバス

いつもよりも憂鬱な気分で乗り、着くな着くなと祈る

そんな私の思いも虚しくバスは会社まであと停留所が２つ、というところまできた

そんなとき、どんどん、と足音が聞こえた

このスマートとは言えない少し必死そうな走り方に
この停留所、

誰なのかわかってしまう

「加藤くん、おはよう。」

「おっ、A。おはよう」

加藤くん、

すこし乱れている髪
首に垂れてる汗

寝坊したのかな？

呼吸がある程度整って

「A、金曜日は無事に帰れた？特になんもなかった？」

私に問いかける加藤くん

眉毛が心配だと言っていて、

心配してくれたんだと、すこし嬉しくなった

ほら、加藤くんは優しい。

この優しさで今日はなんとかなるかも、とまでおもえてしまう

そして、

私はそんな加藤くんが

やっぱり好きだと思った