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「教えてくれるなら、はよ教えてや。俺意外と忙しいねんで?」
あんなことをしておいて飄々としている彼に腹が立ったが、またあんな事をされちゃ堪らないのでなにも言わないでおく。
それより、今から私が言うことが父さんに迷惑となりませんように…
「私もお客さんが来る前に家に返されたので詳しくは知りませんけど、父さんは“朝倉さん”から電話がきて、“桜田の次男がくる”っていってました。」
「やっぱりか。それだけ?」
「それだけです…」
ふーん、と言いながら考えるような仕草を取る彼。
「取り敢えず若とうらたんに報告やな…Aちゃん脅す感じにしてもうてごめんな〜。ありがと〜。」
そう言って、すぐ後ろにいた車に乗り込んで行ってしまった。
まじでなんだったんだ?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ああああ!!!!」
くっそお!
あの金髪イケメンヤクザめ〜!
ベットでバタバタと暴れ回る。
夕方のあの顔を思い出して寝れない。
なんであんな甘い顔してんだよお!
「めっちゃイケメンやったなあ…」
二度と会いたくないけど、もう一回くらい眺めたい。
ヤクザやめて芸能界入ったらいいのに…
そしたら合法で推せるのにいい…
そうだあんだけイケメンなんだもん、ネットで目撃情報とかないかな
そろそろ気付いてますよね、そうです。
私ネット至上主義なんです。
とりまGoogle先生愛してる。
検索:金髪 イケメン ヤクザ
んー、小説とか漫画のサイトばっか。
やっぱりこんな人二次元よなー。
検索:
ワードが思いつかん…
取り敢えず明日にでも父さんに聞いてみよ。
スマホの電源を落としベットに潜る。
部屋の電気をリモコンで消せば一気に暗くなった。
窓から漏れる鮮やかな光は眠らない街歌舞伎町のもの。
父さんが立地がいいと購入したこの家は町から徒歩数分の高級マンション最上階だ。
華やかな外と隔離されただだっ広いこの家は、1人で寝るには大きすぎる。
学校に行けば友達がいるし、昼には父さんが家にいる。夕方はお店でホステスさんと話せるし、ハウスキーパーのおばさんは図愛想だけど話を聞いてくれる。
寝る直前のこの数分。
この数分だけはいつも1人だ。
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ふぁん太(プロフ) - 翡翠琥珀さん» コメントとお気に入り登録ありがとうございます!更新頑張りますねー! (2020年6月22日 22時) (レス) id: 24782a75c7 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠琥珀(プロフ) - 好きです〜!お気に入り登録失礼しますね!!更新頑張ってください! (2020年6月22日 18時) (レス) id: 70f87f2662 (このIDを非表示/違反報告)
ふぁん太(プロフ) - からめるそーす!さん» コメありがとうございます!一応最終話までの目処は立っているので頑張って更新していきますね!! (2020年6月22日 15時) (レス) id: 24782a75c7 (このIDを非表示/違反報告)
からめるそーす!(プロフ) - とても好きですっ!これからも更新楽しみにさせていただきますっ! (2020年6月21日 23時) (レス) id: 39831eb652 (このIDを非表示/違反報告)
ふぁん太(プロフ) - すかいさん» 素敵だなんて嬉しいです〜!なかなか合うタイトルがなく試行錯誤していましたがこれで落ち着きそうですd( ̄  ̄) (2020年6月21日 3時) (レス) id: 24782a75c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふぁん太 | 作成日時:2020年6月8日 18時