92 女じゃねぇ！ ページ48
*
｢はじめはさ、俺ってホント何もとりえがないって思った。｣
そう。家では兄さんは褒められていたんだ。
けど俺は褒められたことなんて、ほんの数回だ。
兄さんが優秀すぎるんだ。
だから俺が、かすんでいくんだよ。
“兄さんみたいに”
それが親の口癖だった。
俺なりには頑張ってきた。
ここまでこれたんだよって内心、母さんにも思っていた。
父さんにだって、もっと見ていてほしかった。
仕方ない、そう思っていた。
小学生の頃、俺はバレーを始めた。
すっごく楽しかったのをおぼえている。
けど、その頃俺はサッカーもしていたんだ。
兄さんがサッカーやれって煩いのは、俺が中学の頃までやっていたから。
ずっとサッカー、バレーってしてた。
クラブの時間も違かったから。
中学の頃、俺はバレー部に入部しようとした。
入部したかった。入部したかったんだよ、俺は。
けど俺は、
俺はサッカー部に入部した。
その頃は、サッカーが優先だった。
兄さんもサッカーをしていたから。
そんな兄さんを見て、俺はこの人を目標にして頑張ろうって気持ちになった。
でも、俺はバレーが好きだ。
だから俺は、1年でレギュラーだったのにもかかわらず、
サッカー部を退部した。
その後、俺はバレー部に入った。
そして、サッカー部の先輩や同級生からはブーイングをもらった。
そして、バレーの大会を見に行った時。
俺が中学3年生の時だ。
黒尾先輩を“目標”としたのは。
そして俺は、一生懸命勉強して。
高校生になって。
音駒高校、バレー部に入部した。
赤葦｢あるよ、いっぱい。｣
｢え？｣
赤葦｢俺は、たくさんあると思うよ｣
｢…京治｣
赤葦｢俺は頑張ってるAが好きだよ、それに｣
京治は俺の顔を見て。
ニッコリと微笑んだ。
赤葦｢Aの笑ってる顔が、一番好き｣
その瞬間俺は、あたたかい何かが目からこぼれ落ちた。
最終話 女じゃねぇ！→←91.5 黒尾先輩、誕生日おめでとう！
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ミーyu☆(プロフ) - 高杉哉兎さん» ありがとうございます！体に気をつけます。すみません！ありがとうございます！できる限り更新したいと思っています！ありがとうございます！！ (2017年10月9日 11時) (
レス) id: b59261f2cc (このIDを非表示/違反報告)
高杉哉兎(プロフ) - 体に気をつけてください 体調が良くなってからの更新楽しみにしてます (2017年10月9日 11時) (レス) id: 99d8ddd66b (このIDを非表示/違反報告)
ミーyu☆(プロフ) - キユさん» ありがとうございます！！更新頑張ります！！ (2017年9月29日 0時) (レス) id: b59261f2cc (このIDを非表示/違反報告)
キユ - とても面白かったです！！！更新頑張ってください！！！ (2017年9月28日 16時) (レス) id: be8e96dee9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミーyu☆ | 作成日時：2017年9月23日 19時
