【忍たま】あこがれ 弐

連休初日 3 ページ4

「じゃあ優作くん、お疲れ様でした。」

優「お疲れ様です！明日もよろしくお願いします！」



夕方になって客足が落ち着くと職人達は一足先に帰路へついた。
暖かくなってきたからか、扇子を求めていつもより客が多かったようで流石の優作や秀作もやや疲れているようだった。



優「Aちゃん、疲れているようだったらまた明日にしようか？」

『いえ、全然疲れてません！』

優「元気だなぁ」

秀「Aちゃんは体育委員会だから体力は有り余ってるもんね。」



明日出品する扇子を組立てる傍らでAも教えてもらう。
手先は器用なAだが、初めての作業であることと明日陳列するという緊張感からなかなか上手く進まない。



『うまく骨組みを紙に差し込めないんです…』

秀「それ、僕も苦手だなぁ」

優「蛇腹の間に合わせて骨組みを開いてそれから差し込んで…ほら、こんな風に」



Aの覚束無い手元を支えながら優作が手伝う。
「あっ、ごめんね」と言いながら優作は手を離すがAはコツを掴んだのかさくさくと作業を続ける。



秀「優作兄ちゃん…Aちゃんは普段から男子に囲まれてるからあまりそういうの意識しないんだと思うよ…」

優「そうだよなぁ…ってニヤニヤしてるんじゃない！」



そんなこんなでAの手伝いもあり、翌日の準備も早めに終わった。



優「じゃあ明日はお昼過ぎで店を閉めるから、それまでよろしくお願いします。」

『はい、今日はありがとうございました。明日もよろしくお願いします！』

秀「学園に戻ったら事務室に寄って、入門表に必ずサインしておいてね！」



そこだけはしっかりしてるなぁ、と苦笑いしながら帰路に着いた。

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