【忍たま】あこがれ 弐

売れっ子忍者 1 ページ20

『乱太郎、きり丸、しんベヱ、何話してるの？』

「「「あっ、Aせんぱーい！こんにちは！」」」



昼休みもとっくに過ぎた頃。
学園外での実技(というより、単独の任務)を終えたAが遅い昼食を摂りに食堂へ向かう途中で一年は組の三人がコソコソと話していた。



『はい、こんにちは。』

し「えっとですね、利吉さんの事を話してたんです！」

き「山田先生の女装はあんなかんじだけど利吉さんは上手だなぁ、って」

乱「でも、利吉さんも歳を取ってから女装をしたら伝子さんに似るのかな〜？なんて話してて…」

『利吉さんが…歳を取って女装…？』



四人揃って宙を見上げ想像する。
どうにも結びつかなくて、最終的には伝子さんだけが浮かび上がって笑いに震える。



利「やぁ君達、楽しそうだね」

乱「あっ、利吉さん！こんにちは！」

きり･しん「あはははは！山田先生の息子の、山田利吉さーん！」

『こらっ、笑いながら改めて親子関係を言うんじゃないの！』

利「本当に、この三人はいつも楽しそうだね。土井先生が補習授業を行うとかで探していたみたいだけどいいのかな？」

乱･きり･しん「あ〜忘れてたぁ！利吉さん、A先輩、失礼しまーす！」



補習授業、と聞くと飛び出すように三人は教室へと向かっていった。
その様子を利吉は呆れたように、Aは微笑ましく手を振って見送った。

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