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#25。 ページ25
『永瀬くん、ちょっといい？』
時間は5時10分。
そんな時に図書室の引き戸を開けたのは
フランス人形みたいな女の子。
・
廉は｢うん｣とだけ言って、
廊下に出ていった。
・
『お似合い。』
そんな言葉が頭の中に流れてしまう。
フランス人形みたいな女の子と廉。
隣で歩いてるのを見て、
ぎゅっと胸が締め付けられて。
思わず、ついていってしまった。
・
2人は理科室の前で止まった。
私は壁にぴったりくっついて、
耳をすました。
・
『えっと...』
『ずっと前から好きでした。』
分かってたはず。
女の子が廉に告白すること。
それなのに、
胸が締め付けられて。
黒い感情がうずまいて。
その感情は私に知らせる。
私が
廉が好きだってこと。
・
ちらっと見えた廉の横顔。
廉｢ありがとう。｣
耐えきれなくなった私は、
その場から逃げだした。
静かに頬を伝った涙。
私だけを見ていて欲しい。
友達以上を望んだ私は
欲ばりかもしれない。
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作者名：ひよん | 作成日時：2018年11月1日 16時
