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#13。 ページ13
紫耀｢このリップね、
落ちないんだって。｣
優しさがまだ残っている紫耀さんの目。
紫耀｢食べても、飲んでも。｣
紫耀｢こうしても...｣
そう言うと、私に顔を寄せてきて。
｢...いやっ！｣
思わず紫耀さんを突き飛ばす。
優しさなんて残ってなかった。
逃げないと。
そう思った時には。
──────────ﾄﾞｻｯ
目を開ければ天井と、紫耀さんの顔。
床を見れば、散らばったバラの花びら。
・
｢...離してっ！｣
紫耀さんの顔はどんどん近づいてくる。
必死に抵抗しても、
やっぱり男の人は強い。
・
腕を掴まれ、もう無理だって
思った時だった。
携帯の鳴る音がした。
その瞬間、紫耀さんの手が緩んで、
私は
バックを掴んで。
この家から逃げだした。
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作者名：ひよん | 作成日時：2018年11月1日 16時
