Episode 9 ページ11
観衆の噂話を聞いてニュートとAは急いで建物の中へと入っていった
爆発したであろう部屋へ入るとそこには首をだらんと垂らしぐったりとしたジェイコブがいた
「僕は外壁を戻すからAはその人の様態を確認して」
「わかった」
「コワルスキーさん､聞こえますか？」
Aが肩を叩くとジェイコブは「ウー」と唸るだけで目を開けない
追いついたティナがトランクを確認するニュートを咎めた
「…開いてたの？」
「ちょっとだけ…」
Aがジェイコブの首を指でなぞった
「噛まれてる…」
「お騒がせニフラーがもう1匹逃げた？」
「かもね」
「だったら探すわ！」ティナが言った
ティナはAを押しのけジェイコブのほうへ駆け寄った
「首から血が出てる！怪我してる！もう…」
ニュートはティナを見て呆れた顔をした
その時､ジェイコブの傍からマートラップが飛び出した
ニュートはマートラップの足を掴むとトランクの中へ放り込んだ
「これはマートラップだ」
「他に何が入ってるの？」
「──ぁあ…Aか？どうしてここにいるんだぁ…？」
「はあい､どうも…」
ジェイコブが起き上がるとティナはまたAを押しのけた
またおばあちゃんに押された…
「大丈夫？Mr.…」
「ジェイコブ・コワルスキー…」
ニュートがジェイコブに杖を向けるとティナが覆いかぶさった
「オブリビエイトしちゃだめ…!!大事な証人なんだから」
「オブリビエイトしろって怒ったのに？」
Aの意見にニュートが頭を縦に振った
「怪我人よ？苦しんでる!!」
「大丈夫ちょっと噛まれたくらいじゃ…」
するとジェイコブが苦しそうに唸り始めた。ティナはニュートをギロリと睨んだ
「…確かに普通より苦しそうだね､でも最悪の場合は…」
「…なに？」
「おしりの穴から火が吹き出す…でも痛みは精々48時間だ､面倒見るから」「面倒見る？それは有り得ません…」
間もなくニュートとティナが口論を始めた。
その時だった。
「っ…」
突然心臓がドクンと痛みをあげた。
心臓は痛みを増しながら何度も大きく跳ね上がる
Aは壁によりかかると胸に手を当てゆっくりと呼吸した
ふと胸に当てた手を見た
Aは悲鳴を上げそうになった
手が透けており手を越して部屋の壁がうっすら見えた
「え､なんで…」
口論を終えたティナがジェイコブを起こそうとし､Aは慌てて透けた手をコートのポケットに突っ込んだ
続く (更新停止中)
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朱里(プロフ) - めちゃめちゃおもろいです！いつまでも更新を待ってます！！ (2月19日 16時) (
レス) @page11 id: 88ac2833a9 (このIDを非表示/違反報告)
pino - 面白い…！気長に更新待ってます！ (10月23日 19時) (レス) @page11 id: 5f86dc0acf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：遊子 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/b2feacb2cf1/
作成日時：2023年10月10日 20時
