薄暗い世界の先は捻れた世界【ツイステ】 (ページ7)

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第5話　雑用デビュー！ページ7

ついうっかり漏らした心の声。
それを聞いたのは、いつの間にか背後に現れた学園長。
本当にいつからいたのだろうか。

『…というか、今更ですか？』

クロ「今更も何も、ここは男子校ですよ！？」

グリム「お前、女だったのか！？」

『えーーーー』

ここ男子校なのか。マジか。えーーー。
となると、女子の私はここにはいられないな…。だけどなぁ、異世界において、身寄りはここしかないし…。

グリム「コイツが女ってことは……ここから出なきゃいけないのか？」

クロ「そうういうことですねぇ…。しかし……う～む……」

『あの、ここを追い出されてしまったら他に行くところが無いんです！雑用でも何でもいいのでここにいさせてください！』

クロ「……分かりました。流石に放ってはおけないですし、貴女はここにいてください」

『ありがとうございます！さすが教育者の鏡。優しいですね』

良かった。これで何とか衣食住は確保出来た。後は…そうだな…

『ついでにグリムも入れてもらっていいですか？』

クロ「ふぅ……仕方ありませんね……………。…………いいでしょう」

グリム「ふな！？本当か！？」

その後、「しかし」と付け足した学園長。
あの鏡…闇の鏡に入学を許可された訳でもないモンスターと異世界人である私をただで居候させる訳にはいかない。ということで…

明日から本格的に、2人で雑用係デビューをすることになった。

～翌日～

今朝、私の新居オンボロ寮に起こしに来てくれた学園長に業務を託された。
それは、騒ぎを起こさぬようにグリムを見張りながらメインストリートの清掃をすること。

…この暴れん坊を見張りながらとか、ハードルが高すぎないか？

グリム「すげーんだゾ！ここがメインストリートか！」

『偉そうな人と偉そうな1匹の像が全部で7個あるね』

グリム「このおばちゃんなんか、特に偉そうなんだゾ」

???「ハートの女王を知らねーの？」

話しかけてきたハートのフェイスペイントの人エースによると、特に偉そうなこのおばちゃんはハートの女王。規律に重んじる厳格な人柄で、彼女の言うことは絶対。規律違反の者は即打ち首にしていたらしい。
とんでもねぇ暴君だ。

残りの6つも丁寧に説明してくれたエースは、私と同じ1年生らしい。
良かった。いい人いて。エース最高。

エース「みんなクールだよなぁ。…どっかの狸と違って」

グリム「ふなっ！？」

まずい。グリムが暴れる…。エース最低。