薄暗い世界の先は捻れた世界【ツイステ】 (ページ6)

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第4話　いつからいたんですか！？ページ6

非常に趣のある寮に私を残し、その場を立ち去った学園長。

外見はもちろん、内装もとっても趣がある。

あたり一面に広がる真っ白な埃はまるで雪景色。
一歩あるく度に聞こえてくる木の音。
部屋の中なのに雨が降ってくる不思議なお部屋。

本当に趣がありすぎて感動の涙が止まらない。
ぜひ学園長にも使って頂きたいね。

???「ぎえーー！急にひでぇ雨なんだゾ！」

あの声と喋り方は…

『グリム！？』

グリム「ぎゃっはっはっは！コウモリが水鉄砲くらったみたいな間抜けな顔をしてるんだゾ！」

入学式の時に追い出されたであろう、暴れん坊魔獣が帰ってきた。
グリムが学園に戻った理由は入学したいから。
入学したい理由は、自分は大魔法士になるべくして生まれた天才だから。

グリム「ふん！闇の鏡も見る目が無いんだゾ！だからオレ様の方からやって来たわけだ」

なんだ、この自信家は…。それにしても……

『雨が止まないね。部屋の中なのに』

グリム「オレ様のチャームポイントの耳の炎が消えちまう！こんな雨漏り、魔法でパーっと直しちまえばいいんだゾ！」

『そんな便利な魔法持ってないから手伝って』

ーーー
ーー
ー

グリム「ぎゃあぁぁぁぁぁぁーー！！」

オンボロ寮に響くグリムの叫び声。何事かと思い駆けつけた先にいたのはゴースト。
何もしてこないならいいけれど、このゴースト達は悪戯をしようとしてくる。

グリム「こんなゴースト、オレ様達で追い払ってやるんだゾ！お前も手伝え！」

『えー…天才グリム様なら1人で倒せると思います』

グリム「天才なオレ様でも攻撃が当たらないから手伝って欲しいんだゾ！」

めんどくさいなぁ………。
でも、毎日のように悪戯されるのはもっとめんどくさい。…仕方ない。

『よし。特別に手伝ってあげよう』

ーーー
ーー
ー

グリム「グリム様にかかればチョロいんだゾ！」

…私が指示出すまで、ほぼグリムの攻撃当たってなかったでしょ。
とりあえず、ゴーストを追い払えて何より。
にしてもボロい。無人寮改め、私の新居。

『お年頃のレディをこんな埃まみれの所に置くだなんて…』

思わず心の声が漏れてしまった。
そもそもレディだとか関係なく、普通はこんなボロい所に人を泊めようとか考えないわ。

クロ「え！？貴方……女性なんですか！？」

『え！？貴方いつからいたんですか！？』