認めてもらうため ページ8
炭治郎に言われた通りに目を凝らそうとするも……
「あ!」
(また足が縄に引っかかった…!!)
石が十、飛んできた。
ガガガガッ
ぐらりとよろめき、倒れると手元に縄が張ってあり……
ドゴッ!!
後ろから丸太が飛んでくる。
Aは地面に倒れ込んだ。
(どうする?!これじゃ間に合わない!!日没までに麓へ行けない!)
焦りかけるが、考えを止めた。
(…落ち着いて!!)
「ふぅぅぅぅぅ」
(落ち着こう。落ち着かなかったら、何も始まらない…)
___よく、見て。
「…!」
(やっぱり!罠にはかすかに他のものとは違う色がする!)
いける、とAは心の中で言った。
(罠がどこにあるか、わかる!!)
…まあ、かと言って……罠には引っかからないなんてことはないけど…!!
━━━━━━━━━━━━━━━
カァ、カァ、カァ、とカラスが夕日に向かって飛んでいく。
「ハァ、ハァ、ハァ……」
(麓にようやくたどり着いた…)
本当に狭霧山は…空気が薄かった…!!
(あと少しで家に着く…!!)
Aは重い足を動かした。
━━━━━━━━━━━━━━━
炭治郎はそわそわしながらAを待った。
(大丈夫だろうか?狭霧山は空気が薄いし……怪我も治ったばかりなんだ)
ちらちらと戸を見ていると、戸がコン、コン、コン、と弱々しく鳴った。
「!」
炭治郎は思わず立ち上がった。
ガラッと戸が開いた。
「ハァ、ハァ、ハァ……」
「A!!」
炭治郎は慌てて駆け寄った。
Aの頬の血を拭い、微笑んだ。
「無事でよかった……」
炭治郎は思わず抱きしめたくなる衝動に駆られた。
Aの体は傷まみれだったが、目だけはとても綺麗だった。
「こっ、これで…認めて、貰えましたか…?」
Aが鱗滝の方を見て言った。鱗滝はふぅ、と息をつくと頷いた。
「お前を認める。八劔A」
「…!やった…!!」
「やったな…!A…!!」
外は、闇の世界へと変わっていた。
83人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
火華(プロフ) - コメントありがとうございますっ!! (2020年8月8日 17時) (レス) id: fd2412c62f (このIDを非表示/違反報告)
y(プロフ) - 面白いのでこれからも頑張ってください (2020年5月30日 10時) (レス) id: d5bc66432d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:火華 x他2人 | 作成日時:2020年5月30日 1時