嘘偽りのない ページ42
鬼にした?!えっ、待って待って理屈が通らない!
「えっと、それは…でも…えぇ?」
Aは混乱しまくった。
「そうですね。鬼舞辻以外は鬼を増やすことができないとされている。それは概ね正しいです」
Aの考えていることが分かったのか、珠世はそう言った。
「二百年以上かかって鬼にできたのは愈史郎ただ一人ですから」
はっ?!
(え?!それって珠世さん何歳なの?!聞いちゃいけないけど…)
「ええっ!珠世さんは何歳ですか?!」
「炭治郎!!」
Aは慌てて注意した。
(もう!女の人に歳を聞くなんて!!そんなことしたら愈史郎さんが怒___)
ズシッ!
「女性に歳を聞くな無礼者!!」
愈史郎はが炭治郎の首元に一発を食らわせた。
(…ほら!!)
ゲホッと炭治郎が苦しそうに首を押さえた。
「愈史郎!次にその子を殴ったら許しませんよ!」
「はい!!」
愈史郎が頬を染めて言った。
「……」
(…色もそうだけど、愈史郎さんって珠世さんのこと好きだよね?)
「一つ…誤解をしないで欲しいのですが、私は鬼を増やそうとはしていません。不治の病や怪我などを負って余命幾許もない、そんな人にしかこの処置はしません」
珠世が言った。
「その時は必ず本人に鬼となっても生き永らえたいか訊ねてから、します」
「……」
Aは珠世の、色を見た。炭治郎も同じく(首を押さえながら)匂いを嗅いでいた。
(…やっぱり、嘘偽りのない清らかな色だ。珠世さんは、もちろん愈史郎さんも…信用できる)
Aは息を吸って、今一番聞きたいことを聞いた。
「…珠世さん、鬼となった人を人間に戻す方法は、ありますか?」
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火華(プロフ) - コメントありがとうございますっ!! (2020年8月8日 17時) (レス) id: fd2412c62f (このIDを非表示/違反報告)
y(プロフ) - 面白いのでこれからも頑張ってください (2020年5月30日 10時) (レス) id: d5bc66432d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:火華 x他2人 | 作成日時:2020年5月30日 1時