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竈門炭治郎 ページ4

「大丈夫ですかー?!」



炭治郎がそう呼びかけると、女の子はビクッと身体を震わせた。



炭治郎は手を差し出した。女の子は懇親の力を込めたかのようにゆっくりと炭治郎の手を握った。



グイッと女の子を引っ張り、その勢いで二人してドサッと倒れ込んだ。




一瞬触れたその時、いい匂いがした。



(石鹸のせいなのか…?)



「……助けて、くださってありがとうございます…えっと、私は八劔Aと言います…」



「A?可愛らしい名前だねぇ。A、俺は竈門炭治郎。大丈夫だった?」



Aは落とし穴に嵌められてまだ頭がついていけていないようだった。



(怯えている匂いがする…何とか緊張を解くものは…うーん…)



「よし!おにぎり、あげるよ!お腹すいているだろう?美味しいよ。料理は火加減が大切なんだ!さあ、食べて。元気が出るから」



炭治郎は懐からおにぎりを出して差し出した。



Aはおずおずとおにぎりを受け取り、食べ始めた。



「…!美味しい…!」



Aは一気に体の力を抜いた。



「ふふっ、だろう?……ところで、その傷、どうしたの?大丈夫?」



「え?」



Aは驚いた顔をした。



「…この傷なんてどうってこと…ない…炭治郎…自分の傷の方を気にしないの…?傷、酷いよ…大丈夫…?」



「えっ?」



炭治郎は確かに山下りで罠に引っかかりまくって怪我はしていたが、Aの傷に比べたら炭治郎の傷は大したこと無かった。



「俺は大丈夫だよ。優しいねぇ。…けど、Aの傷、かなり深いよ。俺の家には薬があるんだけど…」



(一人でここにいさせるのは流石に危険だし… )



「よし、俺がAを背負って行くよ。麓に俺の家があるんだ。そこで手当てをするから」



「えっ、いいの…?」



「あぁ。俺は師匠の家に住んでいるんだ。師匠は天狗のお面を被っている、すごい人なんだ!」



そうして、炭治郎はAを背負っていくつもの罠を避け続けた。

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火華(プロフ) - コメントありがとうございますっ!! (2020年8月8日 17時) (レス) id: fd2412c62f (このIDを非表示/違反報告)
y(プロフ) - 面白いのでこれからも頑張ってください (2020年5月30日 10時) (レス) id: d5bc66432d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:火華 x他2人 | 作成日時:2020年5月30日 1時

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