真菰 ページ12
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同時刻、Aは岩を斬ろうとしていた。
ガツッ、ガツッ、ガキン!!
Aは今日も岩を斬るために刀を振っていた。
(やっぱり斬れない…)
びびは入れれたものの、そこから先が全く進まない。どれほど鍛錬をしても、岩を斬るなんて夢のまた夢のまた夢のまた夢。
(…というか、私なんかがそもそも最終選別に行けるの?岩なんて、斬れないんじゃないかな?)
そう考えてしまったことをAは後悔した。
(だめだめ!悲観的になってはだめ!きっとできる!!諦めなければ、どんなことも成し遂げられるものなんだから…!)
「あぁあああああああ!!」
悲観的な自分を振り払おうと、Aは助走をつけ、気合いで斬りかかって行こうとした。
Aが斬りかかるのをやめたのは、いつの間にか岩の前に狐の面を頭につけたかわいらしい少女が立っていたからだ。木刀を持っている。
「何してるの?」
「わぁぁ!!……な、ど、どうかしましたか…?!」
その子の色が全くないため、Aは動揺した。
少女は突然語り出した。
「鱗滝さんから教わった呼吸じゃなくても、やることは変わらないよ」
なんのことを言っているのかAはよくわからなかった。
「全集中の呼吸、それを知識だけじゃなくて体に覚えさせないと。肺を大きくして、血の巡りを良くするの」
(…なんの話しだろう?でも、鱗滝さんのことも呼吸のことも知っている…)
「ねぇ、私にかかってきてよ」
少女は木刀を構えた。
Aは困惑した。
「…え?…でも…わたしは真剣だし…それに、刀は人に向けるものじゃあ…」
「大丈夫だよ。私、弱くないの。岩を斬ったことがあるから。私、怪我しないよ」
いっ…岩を…斬った?!
「どうしてもだめなら、私から斬りかかるよ」
そして素早くこちらへ向かってきた。
勝敗は、あっという間に決まった。
Aの刀を少女が木刀で弾き、私の頭を少女が木刀で殴った。
「ぐっ…」
Aは地面に倒れ込んた。
そしてAの意識が飛ぼうとした時、男の、太い声がした。
「終わったか」
さっきの少女が答える。
「うん。こっちはよろしくね」
そして、Aの意識は飛んだ。
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火華(プロフ) - コメントありがとうございますっ!! (2020年8月8日 17時) (レス) id: fd2412c62f (このIDを非表示/違反報告)
y(プロフ) - 面白いのでこれからも頑張ってください (2020年5月30日 10時) (レス) id: d5bc66432d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:火華 x他2人 | 作成日時:2020年5月30日 1時